この記事は2026年9月23日に、出入国在留管理庁の「特定活動(本邦大学等卒業者)」のページとガイドライン(2026年4月改定)、特定活動告示、入管法(e-Gov)、文部科学省の案内で確かめて書いています。
先に結論
- 特定活動46号とは、日本の大学などを卒業し、N1レベルの日本語力がある人が、日本語でのやりとりを含む幅広い仕事に就くための在留資格です。
- 技人国では難しい接客や工場のラインも、日本語で人とやりとりする仕事を含めばできます。皿洗いや清掃、指示された作業「だけ」はできません。
- 対象は日本の大学・大学院の卒業生と、文部科学省が認定した専門学校の学科を出た「高度専門士」など。外国の大学だけの人と、ふつうの専門士は入りません。
- 日本語はN1かBJT480点以上。大学で日本語を専攻して卒業した人はN1と同じ扱いです。
- 転職したら、在留資格の変更申請が必要です。最初の在留期間は原則1年。派遣とパートはできません。
これが分かると、内定先で「店舗や工場の仕事も」と言われたとき、技人国をあきらめる前に、46号で申請できるかを自分で確かめられます。転職するときに何が要るかも、先に分かります。
内定の面談で、人事の人が言った。「最初は店舗で、お客さんの対応もしてもらいます」。技人国では接客だけの仕事は難しい、と先輩から聞いていた。不安になって日本人の友達に聞くと、「特定活動?46号? 聞いたことない」。日本人は就職に在留資格が要らないので、この名前を知る機会がありません。でも、日本の大学を出てN1を持っているあなたには、このための在留資格があります。
- 特定活動46号とは?——日本の大学を出て、N1がある人のための在留資格
- 特定活動46号の要件は?——学歴・日本語・仕事・契約の4つ
- 専門学校卒でも特定活動46号は取れる?——認定学科の「高度専門士」だけ
- 特定活動46号でできる仕事は?——接客も工場も、日本語のやりとりがあれば
- 特定活動46号と技人国の違いは?——いちばん大きいのは現場の仕事と転職
- 特定活動46号の在留期間と更新は?——最初は原則1年
- 家族は呼べる?——配偶者と子は「特定活動(47号)」
- 特定活動46号の申請に必要な書類は?
- いくらかかる?——手数料は許可される期間で決まる
- 特定活動46号で転職したら?——新しい会社で変更申請
- ルールを破ったら?——3か月で取消しの対象
- N1が間に合わない・内定がないときは?
- 終わりの判断——自分はどれか
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
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特定活動46号とは?——日本の大学を出て、N1がある人のための在留資格
特定活動46号は、入管の正式な名前では「特定活動(本邦大学等卒業者)」です。「本邦」は日本のこと。法務省の告示の46番目に書かれているので、46号と呼ばれます。
入管のガイドラインは、この制度の中身を一文で書いています。大学などで学んだことに加えて、留学生として身につけた高い日本語力を使うことを条件に、幅広い仕事を認める。技人国では、一般的なサービスの仕事や製造の仕事が中心になると認められません。46号では、条件を満たせばこれらもできます。
留学中の人だけの制度ではありません。日本の大学を出たあと国に帰った人も、ほかの就労の在留資格で働いている人も、条件を満たせば対象です(入管のガイドライン)。
特定活動46号の要件は?——学歴・日本語・仕事・契約の4つ

4つ全部に当たる必要があります。どれか1つでも欠けると、46号では申請できません。
1 学歴——日本の学校を出ていること
- 日本の大学(短大を除く)を卒業して学位を取った
- 日本の大学院を修了して学位を取った
- 日本の短大(専門職大学の前期課程を含む)か高専を出て、大学改革支援・学位授与機構の審査に合格し、学士の学位を取った
- 文部科学大臣の認定を受けた専門学校の学科(外国人留学生キャリア形成促進プログラム)を修了し、高度専門士の称号を取った
外国の大学や大学院だけを出た人は、対象になりません。外国で学位があっても、日本の学校の学歴が別に要ります。
2 日本語——N1かBJT480点以上
日本語能力試験のN1(旧試験の1級も可)か、BJTビジネス日本語能力テストの480点以上です。申請では成績証明書の写しを出します。
大学や大学院で「日本語」を専攻して卒業した人は、N1を満たしたものとして扱われます。ここでいう専攻は、日本語学や日本語教育学などの学部・学科で専門的に学んだことです。外国の大学で日本語を専攻した人も同じ扱いですが、その場合も1の日本の学歴は別に必要です。
N1がまだの人は、試験の時期を先に確かめてください。国内のJLPTは7月と12月の年2回、受験料は7,500円です。2026年12月の申し込みはもう締め切られています。日程と申し込みの流れは日本語能力試験(JLPT)の記事にあります。
3 仕事——日本語で「やりとり」をする仕事
入管の言う「日本語を用いた円滑な意思疎通を要する業務」は、指示を聞いて自分の作業をするだけの仕事ではありません。通訳の要素がある仕事や、自分からお客さんやほかの人に働きかける仕事、双方向のコミュニケーションが要る仕事です。
もう一つ、大学などで学んだことを使う仕事を含むことも条件です。商品の企画、技術開発、営業、管理、広報、教育などです。今すぐでなくても、これからその仕事に就く見込みがあれば当たります。
4 契約と給料——常勤の直接雇用で、日本人の大卒と同じ以上
その会社と契約して、フルタイムで働くことが条件です。短時間のパートやアルバイトは対象外です。派遣社員として、別の会社に派遣されて働くこともできません。
給料は「日本人が同じ仕事をするときと同等額以上」。決まった金額の線はありません。入管は地域や会社の賃金体系、同じ仕事の日本人の給料と比べます。46号では、日本人の大学卒業者・大学院修了者の給料と、昇給まで含めて比べるとガイドラインに書かれています。
専門学校卒でも特定活動46号は取れる?——認定学科の「高度専門士」だけ
2024年2月29日に告示が改正され、専門学校の卒業生の一部が対象に加わりました。改正はもう施行されています。
ただし、入るのは次の両方に当たる人だけです。
- 文部科学大臣が「外国人留学生キャリア形成促進プログラム」として認定した学科を修了した
- 「高度専門士」の称号を取った(修業年限4年以上などの課程で付く称号)
2年制で付く「専門士」は対象外です。認定を受けていない学科の修了者も入りません(入管のガイドライン)。認定学科の一覧は文部科学省が公開しています。自分の学科が当たるかは、学校の留学生担当か就職課に聞くのが確実です。これから専門学校を選ぶ人は、専門士と高度専門士の違いと、入学に要る日本語の条件から確かめてください。
特定活動46号でできる仕事は?——接客も工場も、日本語のやりとりがあれば
入管のガイドラインが挙げている例です。右の列の仕事「だけ」になると、認められません。
| 職場 | 認められうる仕事 | それだけでは認められない |
|---|---|---|
| 飲食店 | 店舗の管理、通訳を兼ねた接客(日本人への接客も可) | 厨房の皿洗い・清掃 |
| 工場 | 日本人の指示を技能実習生などに外国語で伝え、指導しながら自分もラインに入る | ラインで指示された作業 |
| 小売店 | 仕入れ、商品の企画、通訳を兼ねた接客販売 | 商品の陳列・店の清掃 |
| ホテル・旅館 | 外国語のホームページの作成・更新、通訳を兼ねたベルスタッフやドアマン | 客室の清掃 |
| タクシー会社 | 観光の企画、通訳を兼ねた観光案内(ふつうの乗務も可) | 車両の整備・清掃 |
| 介護施設 | 外国人の職員や技能実習生を指導しながら、日本語で介護 | 施設の清掃・衣服の洗濯 |
| 食品製造 | 日本語でやりとりしながら商品の企画・開発をし、自分もラインに入る | 指示された作業 |
できないのは、法律上の資格を持つ人しかできない仕事と、風俗営業の仕事です。タクシーの第二種免許は、この「資格」には当たらないとされています。
特定活動46号と技人国の違いは?——いちばん大きいのは現場の仕事と転職

技人国は、学んだ知識を使う仕事が中心であることが前提です。レジや配膳、ライン作業が仕事の大半になると認められません。どこで線が引かれたかは、技人国で入管が許可した仕事と不許可にした仕事で確かめられます。
46号は、その現場の仕事を、日本語でのやりとりと一緒になら認めます。そのかわり、条件が増えます。日本の学歴とN1が要り、派遣はできません。
見落としやすいのが転職です。技人国なら、同じ範囲の仕事への転職は14日以内に入管へ届け出れば済みます。46号は旅券に貼られる「指定書」に会社の名前が書かれるので、会社が変わると在留資格の変更許可申請が必要です。
どちらで申請するかは、仕事の中身で決まります。内定先の仕事が技人国の範囲に収まるなら、技人国には日本語の条件が無く、転職も届出で済みます。留学からの変更の時期と書類は留学ビザから就労ビザへの変更の記事にまとめています。
特定活動46号の在留期間と更新は?——最初は原則1年
在留期間は5年・3年・1年・6月・3月のどれかです。ただしガイドラインは、留学から変えたときと、最初の更新のときは、原則1年としています。最初の2年ほどは、毎年更新する前提で考えてください。
更新は、在留期間が6か月以上あれば、満了の3か月前から申請できます。審査の目安は2週間〜1か月です(入管の標準処理期間)。更新の書類は、申請書・写真・代表者に関する申告書・住民税の課税証明書と納税証明書です。
変更や更新では、留学中の行動も見られます。ガイドラインは、資格外活動の条件を破って、いつも週28時間を超えてアルバイトをしていた人は「素行が善良とはみなされない」と書いています。
家族は呼べる?——配偶者と子は「特定活動(47号)」
46号の人に扶養される配偶者と子は、「特定活動(本邦大学等卒業者の配偶者等)」で日本にいられます。告示の47番目なので47号と呼ばれます。技人国の家族の「家族滞在」とは、名前の違う在留資格です。
家族が働きたいときは、資格外活動許可を取ります。入管は、この特定活動の家族は原則として家族滞在と同じ扱いにするとしています。包括許可なら週28時間以内です。数え方は家族滞在のアルバイトの記事と同じです。
特定活動46号の申請に必要な書類は?
留学などから変える「変更」と、国外から呼ぶ「認定(COE)」では、ほぼ同じ書類を出します。
- 申請書(本邦大学等卒業者用の「N」の付いた様式)、写真
- 労働条件を示す書類の写し(労働条件通知書など)
- 雇用理由書(会社が作る。労働条件の書類で日本語を使う仕事だと分かれば不要)
- 学歴の証明(卒業証明書、学位記、高度専門士の証明など)
- N1かBJT480点以上の成績証明書の写し(日本語専攻なら卒業証明書)
- 会社の事業内容の資料(会社案内、ホームページの写し、登記事項証明書のどれか)
- 所属機関の代表者に関する申告書(2026年4月15日以降の申請から)
雇用理由書には、どの仕事で日本語を使うか、どの仕事が学んだことを使う仕事かをはっきり書いてもらいます。書類がそろっていないと、審査が大幅に遅れたり、不利な結果になったりすることがあると入管は書いています。
いくらかかる?——手数料は許可される期間で決まる
| いつ受け付けられたか | 窓口 | オンライン |
|---|---|---|
| 2026年9月30日まで | 6,000円 | 5,500円 |
| 10月1日から・1年の許可 | 33,000円 | 27,000円 |
| 10月1日から・6か月の許可 | 18,000円 | 15,000円 |
| 10月1日から・3年の許可 | 64,000円 | 56,000円 |
| 10月1日から・5年の許可 | 75,000円 | 65,000円 |
手数料は許可されたときに払います。46号は最初と初回更新が原則1年なので、1年の額を2回見ておくと計算が合います。国外から呼ぶCOEの申請は手数料がかかりません。区分ごとの額は手数料の値上げの記事にあります。
特定活動46号で転職したら?——新しい会社で変更申請
会社が変わると、指定される活動が変わります。だから転職のたびに在留資格の変更許可申請が必要です。変更の審査の目安は1か月〜2か月です。
転職の変更申請では、学歴とN1の証明をもう一度出す必要はありません。代わりに、住民税の課税証明書と納税証明書を出します。
同じ会社(法人番号が同じ法人)の中での異動や配置換えなら、変更の申請は要りません。技人国と違い、46号は入管法の「所属機関に関する14日以内の届出」の対象に入っていません。会社が変わったときの手続きは、変更申請です。
ルールを破ったら?——3か月で取消しの対象
46号の仕事をしないまま3か月以上日本にいると、在留資格の取消しの対象になります。正当な理由がある場合は除かれます。46号の活動をせずに別の活動をしている場合も同じです(入管法22条の4)。
会社を辞めて次が決まらないときが、いちばん危ない時期です。取消しの流れと、そのあとの出国までの期間は在留資格の取消しの記事にまとめています。
指定書に書かれていない会社で働くことは、指定された活動の外になります。新しい会社で働き始めるのは、変更が許可されてからにしてください。
N1が間に合わない・内定がないときは?
N1の結果が卒業に間に合わない人は、まず内定先の仕事が技人国で申請できるかを確かめます。日本語の条件が無いからです。ただし通訳やホテルのフロントなど言葉を使う接客が中心なら、2026年4月15日からの申請では、会社の区分によってN2などB2相当の証明を出します。
卒業までに内定が無い人は、学校の推薦を受けて「特定活動(継続就職活動)」で最長1年、日本で就活を続けられます。条件と申請の時期は卒業後の就活ビザの記事にあります。
永住を考えている人は、入管の永住許可のガイドラインを見てください。原則10年の在留のうち、就労資格か居住資格で5年以上が要ります。46号の期間がこの「就労資格」に数えられるかは、ガイドラインに書かれていません。申請の前に入管に聞いてください。永住の要件は永住権の記事にあります。
終わりの判断——自分はどれか
- 内定先で「店舗・工場・ホテルの現場も」と言われた——その仕事が技人国の範囲か、46号の例に当たるかを見比べる。今日、人事に仕事の中身を書面でもらえるか聞く。
- 日本の大学を出ていて、N1がまだ無い——次のJLPTかBJTの日程を確かめ、技人国で申請できるかも並べて考える。今日、試験の申込期間をカレンダーに入れる。
- 専門学校の最終学年にいる——自分の学科が文部科学省の認定学科か、高度専門士が付く課程かを確かめる。今日、学校の就職課に聞く。
- いま46号で働いていて、転職を考えている——新しい会社で変更申請が要り、許可まで1〜2か月かかると考えて退職日を決める。今日、次の会社に雇用理由書を書いてもらえるか確かめる。
よくある質問(FAQ)
Q. 特定活動46号とは何ですか?
日本の大学などを卒業し、N1かBJT480点以上の日本語力がある人が、日本語でのやりとりを含む幅広い仕事に就くための在留資格です。正式には「特定活動(本邦大学等卒業者)」といいます。
Q. 特定活動46号と技人国の違いは何ですか?
46号は、日本語でのやりとりを伴えば接客や工場のラインの仕事もできます。そのかわり、日本の学歴とN1などが必要で、派遣はできず、転職のたびに在留資格の変更申請が要ります。
Q. 専門学校を卒業した人も特定活動46号を取れますか?
文部科学大臣が認定した学科(外国人留学生キャリア形成促進プログラム)を修了して高度専門士を取った人なら対象です。2024年2月29日施行の告示改正で加わりました。ふつうの専門士は対象外です。
Q. 特定活動46号の在留期間は何年ですか?
5年・3年・1年・6月・3月のどれかです。留学から変えたときと最初の更新のときは、原則1年です。
Q. 特定活動46号で転職できますか?
できます。ただし会社が変わると在留資格の変更許可申請が必要です。同じ法人の中での異動なら不要です。
Q. 特定活動46号で家族を呼べますか?
扶養する配偶者と子は「特定活動(本邦大学等卒業者の配偶者等)」、いわゆる47号で日本にいられます。家族が働くときは資格外活動許可を取り、包括許可なら週28時間以内です。
まとめ
特定活動46号は、日本の大学などを出てN1がある人のための在留資格です。技人国では難しい接客や工場の仕事も、日本語で人とやりとりする仕事を含めばできます。専門学校は、認定学科の高度専門士だけが対象です。
そのかわり、会社を変えるたびに変更申請が要り、派遣はできず、最初の2回は原則1年です。内定先で現場の仕事を言われたら、技人国の範囲か46号の例かを、仕事の中身で見比べてください。
出典(公式):出入国在留管理庁「在留資格『特定活動』(本邦大学等卒業者及びその配偶者等)」/同「留学生の就職支援に係る『特定活動』(本邦大学等卒業者)についてのガイドライン」/同「特定活動告示」/同「『家族滞在』の在留資格に係る資格外活動許可について」/同「令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について」/e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」/文部科学省「外国人留学生キャリア形成促進プログラム」。2026年9月23日に確認したものです。申請の前に、外国人在留総合インフォメーションセンター(0570-013904)か地方出入国在留管理局で確かめてください。
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