外国人の就職と給料2026|ビザ別の月給データと「日本人と同等以上」のルール

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在留資格別の月給を並べた棒グラフ。留学のアルバイトの実測は115,900円で法律上の上限137,312円にも届かず、技術・人文知識・国際業務は343,100円 暮らし
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最終更新:2026年9月3日

この記事の結論(Summary)

  • 国の統計で、外国人労働者の月給はどの在留資格でも、学生の上限137,312円より上です。技能実習でも213,500円。技術・人文知識・国際業務なら平均343,100円です。留学生の実測は115,900円でした。
  • 「4%ルール」とは、年間の生活費の25倍の資産があれば、運用しながら取り崩して暮らせるという考え方です。この物差しで測ると、就職は約7,800万円の資産に相当します。就職1年目の給料で計算しても約3,900万円です。
  • 「日本人と同等額以上の報酬」は、就労ビザの法律上の要件です。安い給料の内定は、あなたが損なだけでなく、ビザが不許可になる理由になります。実例があります。
  • ★バイトで月200時間働いた留学生が、就職のビザを不許可にされた実例もあります。いまの無理は、いちばん大きな一手を壊します。

時給を50円上げる交渉、シフトを2時間増やす調整——その計算を毎週している人にこそ、桁の違う数字を見てほしいと思います。

この記事の数字は、厚生労働省の賃金統計と、出入国在留管理庁が公表している不許可の実例です。あなたの決断のための材料として、そのまま並べます。

ビザ別の月給——国の統計をそのまま見せます

厚生労働省が2026年8月31日に公表した令和7年外国人雇用実態調査に、在留資格別の賃金が出ています。この調査には留学生が実際にいくら稼いでいるかも入っているので、同じ物差しで並べられます。

在留資格別の月給を並べた棒グラフ。留学のアルバイトの実測は115,900円で、法律上の上限137,312円にも届いていない。技能実習213,500円、就職1年目244,000円、特定技能254,100円、技術・人文知識・国際業務343,100円、身分に基づくもの347,200円。どの就労資格も学生の上限より高い。
在留資格 月給 昨年1年間の賞与
身分に基づくもの(永住者・日本人の配偶者等など) 347,200円 450,600円
技術・人文知識・国際業務 343,100円 412,900円
特定技能 254,100円 174,900円
就職1年目(勤続1年未満) 244,000円 14,900円
技能実習 213,500円 63,600円
(比較)留学のアルバイト——実測 115,900円 1,800円
(参考)留学のアルバイトの法律上の上限 137,312円

いちばん下の2行と比べてください。どの就労資格でも、週28時間で働ける最大額より上です。いちばん低い技能実習でも、月7万円以上の差があります。

ここで大事なのは下から2行目です。実際に働いている留学生の平均は115,900円で、法律上の上限137,312円にも届いていません。所定内の労働時間は月79.0時間、週にすると約18時間です。28時間まで働いている人のほうが少ない、ということです。

正直な注記を2つ。「就職1年目」の行は在留資格ではなく勤続年数の区分で、外国人労働者全体の勤続1年未満の平均です。新卒がいきなり343,100円になるわけではありません。そして留学だけ短時間労働者、ほかは一般労働者の数字です。比べているのは「いまのアルバイト」と「就職したあとのフルタイム」で、それがこの記事の主題そのものです。

就職は「約7,800万円の資産」に相当します

お金持ちを目指す人の物差しに「4%ルール」があります。資産を運用しながら年4%ずつ取り崩すなら、年間の生活費の25倍の資産があれば働かずに暮らせる、という考え方です。この物差しは逆向きにも使えます——収入の増加は、いくらの資産に相当するか。

就職を資産に換算する計算の流れ。技人国の年収453万円から留学のアルバイトの年収139万円を引くと年314万円。4%ルールで25倍すると約7,800万円の資産に相当する。就職1年目の給料で計算しても約3,900万円になる。

計算はこうです。

  • 技人国の年収 約453万円(月343,100円×12+賞与412,900円)
  • 留学のアルバイトの年収 約139万円(月115,900円×12)
  • 差は 年約314万円。これを資産の取り崩しで作るなら、×25 = 約7,800万円

つまり、留学から就労への切り替えは、約7,800万円の資産を手に入れるのと同じ収入の変化です。いきなり平均には届かないので、就職1年目の244,000円で計算し直しても約3,900万円です。節約でも、時給の交渉でも、アルバイトの掛け持ちでも、この桁には届きません。

ひとつ正直に書いておきます。4%ルールは資産の物差しであって、就職すると7,800万円もらえるという意味ではありません。収入の増え方を資産に言い換えると、この規模になる、という比較です。

だから順番はこうなります。いまの節約と奨学金は、この一手までの橋です。橋の上で消耗し切らないこと。それがこのサイト全体で言いたいことです。

「日本人と同等額以上」——安い内定は、ビザの不許可理由です

就労ビザ(技術・人文知識・国際業務)には、法律上の報酬の要件があります。日本人が同じ仕事をする場合と同等額以上の報酬であること。出入国在留管理庁が公表している不許可の実例に、こうあります。

月額13万5千円の報酬を受けて、エンジニア業務に従事するとして申請があったが、申請人と同時に採用され、同種の業務に従事する新卒の日本人の報酬が月額18万円であることが判明したことから、報酬について日本人と同等額以上であると認められず不許可となったもの。

出入国在留管理庁「許可・不許可事例」

これが意味することは2つあります。

1つめ。「外国人だから安くていいだろう」という内定は、受けてはいけません。あなたが損をするだけでなく、その給料ではビザ自体が下りない可能性があります。会社の担当者がこの要件を知らないこともあります。

2つめ。この要件は、あなたの交渉の後ろ盾です。「同じ仕事の日本人と同じ給料にしてください」は、お願いではなく、入管法上の要求です。言いにくい交渉を、法律が代わりに言ってくれています。

★いまのバイトのしすぎが、この一手を壊した実例

同じ不許可事例の中に、もうひとつ、この記事の読者に直接かかわるものがあります。

申請人は「留学」の在留資格で在留中、1年以上継続して月200時間以上アルバイトとして稼働していたことが今次申請において明らかとなり、資格外活動許可の範囲を大きく超えて稼働していたことから、その在留状況が良好であるとは認められ(ず不許可となったもの)。

出入国在留管理庁「許可・不許可事例」

月200時間は、週28時間の上限(月112時間)の約2倍です。生活のために働いたのだと思います。でも、その働きすぎが記録に残り、約7,800万円に相当する一手そのものを不許可にしました。

「バイトを増やして成績が落ちれば月3万円の奨学金を失う」と別の記事に書きました。それどころではありません。28時間を超え続けると、就職そのものを失うことがあります。いちばん高くつく残業です。

いま学生のあなたが、この数字とどう付き合うか

  1. 28時間を守る。それは我慢ではなく、7,800万円級の一手を守る投資です
  2. 成績を守る。奨学金の推薦(2.30)も、就職の学校推薦も、同じ場所から出ます
  3. 日本語に時間を使う。敬語漢字は、面接と職場で時給換算のいちばん高いスキルです
  4. 手続きの流れと、97%が許可されるのに落ちる人の理由は、就労ビザへの変更に書いてあります

大学や専門学校を出ていない人は、特定技能という道があります(平均221,400円。それでも学生上限より月8万円以上高い)。学歴なしで働ける仕事にまとめています。

よくある質問(FAQ)

Q. 外国人の平均月給はいくらですか。
令和7年外国人雇用実態調査で、一般労働者の平均は292,400円です(きまって支給する現金給与額)。在留資格でいちばん高いのは高度専門職の477,600円で、技術・人文知識・国際業務は343,100円です。

Q. 就職すると、学生のアルバイトと比べていくら変わりますか。
留学のアルバイトの実測は月115,900円、年約139万円です。技人国は月343,100円+賞与412,900円で年約453万円。差は年約314万円で、4%ルールで資産に換算すると約7,800万円に相当します。

Q. 外国人だから給料が安いのは、しかたないですか。
いいえ。技人国のビザには「日本人と同等額以上の報酬」という法律上の要件があります。同じ仕事の日本人より安い報酬では、ビザが不許可になった実例が公表されています。

Q. この統計の「賃金」にボーナスは入っていますか。
入っていません。所定内給与(残業代・賞与を除いた月給)です。ボーナスのある会社なら、実際の年収はこの12倍より多くなります。

Q. 大学を出ていなくても就職できますか。
特定技能という在留資格があります。平均月給は221,400円で、学生の上限より月8万円以上高い水準です。分野と条件は学歴なしで働ける仕事の記事にまとめています。

Q. バイトを頑張りすぎると、就職に影響しますか。
あります。留学中に月200時間以上のアルバイトを1年以上続けていたことが分かり、在留状況が良好と認められず就労ビザが不許可になった実例が公表されています。28時間の上限は就職の場面で見られます。

まとめ

  • 国の統計で、どの就労資格の月給も学生の上限137,312円より上。技人国の平均は343,100円、留学の実測は115,900円
  • 4%ルールで換算すると、就職は約7,800万円の資産に相当(就職1年目の給料で計算しても約3,900万円)
  • 「日本人と同等額以上の報酬」は法律上の要件。安い内定は不許可の理由になり、同時にあなたの交渉の後ろ盾になる
  • 月200時間のバイトで就労ビザが不許可になった実例がある。28時間を守ることが、いちばん大きな一手を守る
  • 節約と奨学金は、この一手までの橋。橋の上で消耗し切らない

出典(公式):厚生労働省「令和7年外国人雇用実態調査」(2026年8月31日公表)出入国在留管理庁「許可・不許可事例」(PDF)同「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」

統計と事例は2026年8月29日時点で確認したものです。賃金は勤務先・地域・経験で大きく変わります。4%ルールは考え方の物差しであり、運用成果を保証するものではありません。個別のビザの判断は地方出入国在留管理局か行政書士に確認してください。

この記事を書いた人

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日本人。省庁の告示・通達・Q&Aを原典のまま読み、在日ネパール・スリランカの友人から実際に聞いた困りごとを出発点にしています。確かめていないことは書きません。

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