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最終更新:2026年7月(2026年の制度変更に対応)
この記事の結論(Summary)
- 日本語学校に1年通うと、学費と生活費で合わせて200万円前後かかります。授業料こみで平均月16.9万円×12か月です(日本学生支援機構 令和5年度調査)。学費だけを見て計画すると足りません。
- お金が「ある」だけでは足りません。審査ではそのお金をどうやって貯めたかまで見られます。ここで落ちる人がいます。
- 2026年から日本語能力の証明が必要になりました。新しく申請する人は2026年10月に入学する人から対象です。
- 2026年4月から、アルバイトの状況が学校を通して確認されるようになりました。3か月ごとに、働いている店の名前・仕事の内容・毎日の時間を申告します。
- 出席率が1か月で8割を下回ると、学校から指導が入ります。休みすぎは在留期間の更新にも響きます。
これが分かると、学費だけで立てた計画を200万円で立て直せて、審査で落ちる「お金の出どころ」の穴も先に塞げます。

「日本語学校(にほんごがっこう)」とは、日本語を学ぶための学校で、正式には日本語教育機関といいます。ここに通うために取る在留資格が「留学」です。この記事は、これから日本に来ようとしている人のために、お金の全体像と、2026年に変わったルールをまとめたものです。
1年でいくらかかるのか——学費だけ見ると足りません
日本語学校で1年に出ていくお金は、学費と生活費を合わせて200万円前後です。日本学生支援機構(JASSO)の令和5年度の調査では、日本語教育機関の留学生の支出は、授業料を含めて平均で月16.9万円でした。12か月で約200万円です。そのうち授業料は平均で月5.6万円、1年で約67万円です。残りの住居費や食費などは月11万円ほどで、授業料の2倍近くになります。学校までの電車代は、学科がJRの指定を受けていれば通学定期で下げられるので、入学したら事務に通学証明書が出るかを聞いてください。

短期の体験なら話は別です。4週間ほどのコースもあり、費用は学校ごとに決まっているので、その学校のコースのページで確かめてください。「まず日本を見てから決めたい」なら、この選択肢もあります。ただし短期コースは在留資格が「留学」ではなく短期滞在になることが多く、アルバイトはできません。
お金が足りていても落ちる——「どうやって貯めたか」を見られます
これがいちばん誤解されている点です。審査で見られるのは残高の数字だけではありません。そのお金がどこから来たのか、これからも払い続けられるのか、が見られます。
留学の在留資格を取るには、在留資格認定証明書(ざいりゅうしかくにんていしょうめいしょ)——短くCOEと呼ばれる書類が要ります。学校を通して日本の出入国在留管理庁に申請し、これが交付されて初めてビザの手続きに進めます。
このとき提出するのが経費支弁書と、お金を出す人(多くは親)の預金残高証明書です(書類の一覧は出入国在留管理庁「在留資格『留学』」)。ここで求められる金額に、全員共通の一律基準は公表されていません。あなたの留学計画に書いた学費と生活費の合計をカバーできる額、という考え方です。だから「いくら必要ですか」の答えは、あなたが何年通うかで変わります。

つまり「見せ金」は通用しません。残高証明を取るためだけに一時的に入金したお金は、収入証明や課税証明と突き合わせたときに説明がつかなくなります。準備は、金額を用意することではなく説明できる状態を作ることだと考えてください。
2026年、ルールが2つ変わりました
ここが、去年までの情報を見ていると見落とす部分です。2026年に、留学の在留資格まわりで大きな変更が2つありました。

① 日本語能力の証明が必要になりました
日本語教育機関に入る人は、申請のときに日本語能力を証明する必要があります(出入国在留管理庁「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについて」)。適用の時期が申請の種類で違うので、そこだけ正確に押さえてください。
- これから来る人(COEの交付申請):2026年10月に入学する期の人から
- すでに日本にいる人(変更・更新の申請):2026年7月1日から
立証が要らない人もいます。入管の別表に載っている国・地域の国籍の人が、外国の大学などを卒業している場合です(出入国在留管理庁「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについて」)。別表に載っていない国の人は、大学を出ていても立証が要ります。
② アルバイトの状況が、学校を通して確認されるようになりました
2026年4月から、資格外活動(アルバイト)の状況を学校が把握する運用が具体化しました。3か月ごとに、働いている店の名前・仕事の内容・毎日の勤務時間を申告し、確認される流れです(同じ出入国在留管理庁の運用見直しのお知らせの第2)。
留学生が働けるのは週28時間までというルール(出入国在留管理庁「『留学』の在留資格に係る資格外活動許可について」)は以前からありましたが、これまでは実態が見えにくい部分でした。これからは学校側が把握します。掛け持ちで合計が28時間を超えているようなケースは、これまでより早く表に出ます。詳しくは外国人のアルバイト完全ガイドを読んでください。
出席率8割——これは「お金」の話でもあります
今日の授業は休んでも、あとで教科書を読めば追いつける、と考える。あなたの国では、授業に出るかどうかは自分で決めることで、試験に通れば問題にならないのかもしれません。日本の日本語学校では、出席率が毎月数えられ、それが在留期間の更新にまでつながります。
1か月の出席率が8割を下回ると、学校から改善の指導が入ります。出入国在留管理庁「日本語教育機関の告示基準解釈指針」に定められた線です。これは単なる学校の内規ではありません。出席率が悪い状態が続くと、在留期間の更新が不許可になることがあります。5割を下回ると学校から入管へ報告される線もあり、出席率の数え方と病気の欠席の扱いは留学生の出席率とビザ更新の記事で確かめられます。
そして、ここがお金の話につながります。学費と生活費のためにアルバイトを増やしすぎて、授業を休むようになる——これが典型的な失敗の形です。学校に行くために働いていたはずが、働くために学校を休むようになり、最後に在留資格を失う。200万円という数字を最初に正しく見積もることが、この失敗を防ぎます。

来日直後に必ずお金がかかること
渡航費と学費のほかに、着いてすぐ必要になるものがあります。ここを見落とすと最初の1か月で苦しくなります。
- 住むところの初期費用:敷金・礼金・仲介手数料・前払いの家賃などで、国土交通省のガイドブックは家賃の4〜7か月分を目安にしています。1年で約200万円という数字には入っていません(日本の賃貸契約のしくみ)
- 携帯電話:日本では銀行口座もアルバイトの応募も、電話番号がないと進みません
- 母国からの送金:仕送りを受けるなら、手数料の安い方法を最初に決めておくべきです
送金は、ここで方法を間違えると毎回数千円ずつ損をし続けます。年に何度も受け取るものなので、差は大きくなります。Wiseのように実際の為替レートで送れるサービスと、銀行送金の差は、送金の比較記事で具体的な金額を出しています。渡航前にご家族と一緒に決めておくと、着いてから慌てません。
携帯電話は、クレジットカードがなくても契約できる会社を選ぶのが最初のコツです。来日直後の人はまだ日本のクレジットカードを持てないので、ここでつまずく人が多いところです。楽天モバイルを含む各社の条件は格安SIM比較にまとめています。
よくある質問(FAQ)
Q. 預金残高はいくらあればいいですか?
A. 全員共通の金額は公表されていません。あなたが留学する期間ぜんぶの学費と生活費をカバーできる額、が考え方です。1年なら200万円前後が一つの目安になります(日本語教育機関の留学生の支出は授業料こみで平均月16.9万円・日本学生支援機構 令和5年度調査)が、学校と地域で変わるので、出願する学校に必ず確認してください。
Q. 親の残高証明だけでは足りませんか?
A. 足りないことがあります。残高に加えて、過去1年ぶんの収入証明や課税証明など、そのお金をどう貯めたかを示す書類を求められることがあります。残高証明だけを急いで用意するのではなく、収入と釣り合っているかを先に確認してください。
Q. 日本語がまったくできませんが、留学できますか?
A. 2026年10月入学の期から、日本語能力の証明が必要になりました。入管の別表に載っている国・地域の国籍で、外国の大学などを卒業している人だけは対象外です。自分がどちらに当てはまるか、出願先の学校に確認してください。
Q. アルバイトで学費を全部まかなえますか?
A. 現実的ではありません。週28時間の上限があり、令和8年度の最低賃金の全国平均1,177円(厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」)で計算すると、月112時間で約13万2千円(1,177円×112時間=131,824円)です。生活費でほぼ消えます。学費はアルバイトで払う前提を立てないでください。それを前提にすると、出席率が下がって在留資格を失う流れに入ります。
Q. 短期コースなら安く試せますか?
A. 4週間ほどのコースがあります。費用は学校ごとに違うので、その学校のページで確かめてください。ただし在留資格が「留学」にならないことが多く、その場合アルバイトはできません。長期に切り替えるつもりなら、最初から長期で申請するほうが手続きは少なくて済みます。
まとめ
日本語学校に1年通うお金は、学費と生活費を合わせて200万円前後(日本学生支援機構の調査で月16.9万円×12か月)。学校のサイトに出ているのは学費だけなので、そこに生活費を足して考えてください。
そして審査で本当に見られるのは、残高の数字ではなく、そのお金の説明がつくかどうかです。借りたお金を一時的に入れても通りません。時間をかけて、収入と釣り合った形で準備してください。
2026年は日本語能力の証明とアルバイト状況の把握という2つの変更が入った年です。去年の情報のまま準備すると、出願の段階で足りないものが出てきます。出願先の学校に、最新の必要書類を必ず確認してください。
出典(公式):出入国在留管理庁「在留資格『留学』」/出入国在留管理庁「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについて」/出入国在留管理庁「『留学』の在留資格に係る資格外活動許可について」/出入国在留管理庁「日本語教育機関の告示基準解釈指針」(PDF)/日本学生支援機構「令和5年度 私費外国人留学生生活実態調査」(PDF)/国土交通省「部屋探しのガイドブック」(PDF)(2026年9月26日確認。JASSOと国土交通省は2026年9月27日確認)
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