騒音トラブル・苦情を言われたら2026|外国人の賃貸ルール・退去の流れ・相談先4つ

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騒音の苦情を言われたら2026のアイキャッチ。集合住宅の一室から出た音が隣と下の部屋に伝わり、下の部屋の人が耳をふさいでいる。夜の月と、苦情の手紙の封筒が描かれている 守る力
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この記事は2026年9月30日に、国土交通省の「賃貸住宅標準契約書」と外国人向け「部屋探しのガイドブック」、軽犯罪法・刑法(e-Gov法令検索)、政府広報オンラインの#9110の案内、総務省公害等調整委員会の公害苦情相談の案内、消費者庁の188の案内で確かめて書いています。

先に結論

  • 日本の集合住宅では、音は隣と上下の部屋に伝わります。国の案内は、特に夜間から早朝の話し声・パーティ・テレビ・楽器・洗濯機・走り回る音・深夜の入浴に注意するよう書いています。
  • 国の賃貸住宅標準契約書は、大音量のテレビ・ステレオ・ピアノなどを「禁止」にしています。友達を住まわせるなら通知、又貸しは書面の承諾が必要です。自分の契約書で中身が違うこともあります。
  • 苦情が1回来ただけで、すぐ契約が終わるわけではありません。標準契約書では、期間を決めた催告のあとも直らず、契約を続けるのが困難と認められたときに解除できます。
  • 警察が罰するのは、公務員の制止をきかずに異常に大きな音を出したとき(軽犯罪法)です。脅された・いま危ないなら110番、急がない相談は#9110です。
  • うるさくて困っている側なら、管理会社→市区町村の公害苦情相談窓口→#9110の順です。公害苦情相談は無料です。
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これが分かると、苦情の手紙を受け取った日に、慌てて謝り回ることも無視することもなく、管理会社に何を聞けばいいかが決まります。困っている側なら、どこに何回言えば動いてもらえるかの順番も分かります。

夜の11時。国の友達とビデオ通話をしていたら、ドアの郵便受けに紙が入っていました。「夜遅くの話し声がうるさいと、ほかの部屋の方から連絡がありました。管理会社」。誰が言ったのかは書いていません。日本人の友達に聞くと「日本のアパートは壁が薄いからね」と言うだけで、これが警告なのか、次に何が起きるのかは分かりません。

騒音トラブルとは?苦情になりやすい音——夜の話し声・足音・パーティ

騒音トラブルとは、集合住宅で自分や隣の人が出す生活の音が、ほかの部屋の人の迷惑になり、苦情や話し合いになることです。工場や工事の音ではなく、毎日の暮らしの音が原因になります。

友達を呼んで、夜遅くまで話したり笑ったりする。あなたの国では、それが普通かもしれません。日本の集合住宅では、隣や上下の部屋に音が伝わりやすく、特に夜間から早朝にかけては注意するよう、国の部屋探しのガイドブック(国土交通省)が外国人に向けて書いています。

集合住宅の断面の図。あなたの部屋の音は、左右の隣の部屋と、上の階・下の階の部屋に伝わる。国土交通省の部屋探しのガイドブックは、特に夜間から早朝にかけて注意するよう書いている。

同じガイドブックが、騒音のトラブルになることがある音として挙げているのは次のものです。

  • 大きな話し声、パーティ
  • テレビ・ステレオ・楽器の音
  • 掃除機や洗濯機
  • 子どもが走り回る音、ドアの乱暴な開閉
  • 深夜の入浴

足音の苦情が多く検索されていますが、国の案内の言葉では「走り回る音」です。床を伝わる音は、下の階の人に届きます。部屋の中を早足で歩く、夜に椅子を引く、といった音も、同じ理由で下に響くと考えてください。

「夜何時から静かに」という時刻は、全国で一つに決まってはいません。国が作った「入居の約束チェックシート」の例でも、「大きな音は出しません。特に夜○時から朝○時頃までは」と、時刻は空欄です。自分の部屋の決まりは、契約書や入居時にもらった紙で確かめてください。

賃貸の契約で騒音は禁止されている?——国の標準契約書は「大音量」を禁止

国土交通省は、部屋を貸す人と借りる人のもめごとを防ぐために、賃貸住宅標準契約書という契約書のひな形を出しています。使うことは法律で義務になっていません。ただ、多くの契約書が似た形をしているので、自分の契約書を読むときの地図になります。

この標準契約書の第8条は、借りた人がしてはいけないこと、承諾が要ること、知らせればよいことを、3段階に分けています。

国の賃貸住宅標準契約書の3段階の表。禁止されていることの例は、大音量でテレビ・ステレオを使うことやピアノなどを演奏すること。貸主の書面の承諾が要ることの例は、又貸しと、犬・猫などを飼うこと。貸主への通知が要ることは、同居人を増やすことと、1か月以上続けて留守にすること。中身は当事者の合意で変えられるので、自分の契約書で確かめる。

騒音に当たるのは、禁止の一覧(別表第1)の第四号です。「大音量でテレビ、ステレオ等の操作、ピアノ等の演奏を行うこと」。同じ一覧には、猛獣や毒蛇のような、明らかに近所に迷惑をかける動物を飼うことも入っています。犬や猫は、禁止ではなく「書面の承諾が要る」のほうです。

気をつけたいのは、この一覧は当事者の合意で変えたり足したりできることです。楽器を全部だめにしている契約も、夜の時間を決めている契約もありえます。英語など14言語の標準契約書が国土交通省のページにあるので、自分の日本語の契約書と見比べると、どの条がどれに当たるかが分かります。契約の全体の流れは日本の賃貸契約のしくみの記事にまとめています。

友達を泊める・パーティはしていい?——住まわせるなら通知、又貸しは承諾が要る

標準契約書が知らせるよう求めているのは、同居人を増やすときです(別表第3)。部屋を人に貸す「又貸し」は、貸主の書面の承諾がなければしてはいけません(第8条第1項)。国の「入居の約束チェックシート」の例には、「家族、親族や友人などはこの部屋に住みません」という行もあります。

遊びに来た友達が一晩泊まることを、標準契約書は禁止の一覧に入れていません。問題になりやすいのは、泊まることそのものより、夜の話し声とパーティの音です。人を呼ぶ日は、夜が遅くなる前に部屋で静かに過ごす時間に切り替えてください。友達がそのまま何週間も住むようになるなら、それは「同居人を増やす」に近づきます。管理会社に先に聞いてください。

騒音の苦情を言われたら・手紙が来たら?——まず管理会社に連絡する

苦情は、管理会社からの手紙や、郵便受けの紙、掲示板の張り紙で来ることが多いはずです。誰が言ったかは書かれていないのがふつうです。隣の部屋に直接言いに行きたくなっても、先に管理会社に連絡してください。標準契約書の最初の欄(頭書)には、貸主と並んで管理業者の欄があり、そこがあなたの窓口です。

騒音の苦情を言われたときの4つの手順。1、管理会社に連絡する。2、何の音で何時ごろかを聞く。3、その音を減らす手を打つ。4、したことを管理会社に伝える。やり取りは記録に残しておく。

聞くことは二つです。何の音か。何時ごろか。話し声なのか、洗濯機なのか、夜中のシャワーなのかで、打つ手が変わります。自分では気づいていない音のこともあります。

分かったら、その音を減らします。夜の通話はイヤホンにして声を落とす。洗濯機と掃除機は夜に回さない。ドアはゆっくり閉める。そのうえで「こうしました」と管理会社に伝えてください。直したことが相手に届かないと、苦情は続きます。

管理会社とのやり取りは、メールや手紙のまま残しておきます。次の章のとおり、契約が問題になるときは、いつ何を言われて何をしたかが大事になるからです。日本語のやり取りが不安なら、住んでいる自治体の外国人向けの相談窓口で通訳を頼めます。国のガイドブックも、住まいの相談は自治体や国際交流協会の外国人相談で受けていると案内しています。

苦情が続いたら退去になる?——標準契約書では「催告」のあとに解除

「騒音 退去させられた」と検索する人は多いです。標準契約書の第10条第2項では、大音量の禁止のような義務に違反したとき、貸主がすぐに解除できるわけではありません。次の順番をたどります。

  1. 貸主が、相当の期間を決めて「直してください」と催告する
  2. その期間内に直らない
  3. そのせいで、契約を続けることが困難だと認められる
  4. ここで初めて、貸主は契約を解除できる
国の賃貸住宅標準契約書で契約が解除されるまでの流れ。大音量などの禁止に違反すると、貸主が期間を決めて催告し、期間内に直らず、契約を続けることが困難と認められたとき、貸主は解除できる。別の道として、部屋やその周りで著しく粗野または乱暴な言動をして近所の人や通行人を不安にさせた場合は、催告なしで解除できる。

国土交通省の解説は、この形を民法541条の考え方に沿った「催告」の要件だと説明しています。催告なしの解除について、判例は、義務違反の程度がひどく、契約を続けることを著しく困難にするような背信行為があった場合に認めている、とも書いています(いわゆる信頼関係破壊の法理)。

例外が一つあります。部屋やその周りで、著しく粗野または乱暴な言動をして、近所の人や通行人を不安にさせること(別表第1第七号)です。これは催告なしで解除できる行為に入っています(第10条第4項)。苦情を言いに来た隣の人に怒鳴り返すのは、音の問題を、もっと重い問題に変えてしまいます。

何回苦情が来たら解除、という回数は、標準契約書のどこにも書かれていません。だから、期限を書いた「直してください」の書面が届いたら、それは最後の段階に近いと考えてください。その日のうちに管理会社に連絡し、何をどう直すかを書面で返します。

逆に、自分から引っ越すと決めたなら、標準契約書では30日前に解約を申し入れます(第11条)。出るときの費用で損をしないよう、退去費用のルールを先に読んでおいてください。

騒音で警察は来る?——軽犯罪法は「制止をきかずに」異常に大きな音

隣の人が110番して、警察官が来ることはあります。そのとき注意されたら、その場で音を止めてください。軽犯罪法第1条第14号は、公務員の制止をきかずに、人の声・楽器・ラジオなどの音を異常に大きく出して静かさを害し、近所に迷惑をかけた人を罰すると定めています。

罰は拘留か科料です。拘留は1日以上30日未満、科料は1,000円以上1万円未満です(刑法16条・17条)。条件は「制止をきかずに」と「異常に大きく」の両方です。音が大きかったというだけで、この罪になるわけではありません。

騒音のことで警察に連絡するときの分かれ道。脅された、いま危ないなら110番で、通話は無料。そうでなければ警察相談専用電話の#9110で、受付は平日8時30分から17時15分、都道府県で違い、通話料がかかる。公務員の制止をきかずに異常に大きな音を出すと軽犯罪法違反になる。

反対に、あなたが隣の人から「殺すぞ」「火をつけるぞ」のように脅されたなら、それは音の話ではありません。人の命や体に害を加えると告げて脅すことは、刑法222条の脅迫罪で、2年以下の拘禁刑か30万円以下の罰金です。いま危ないなら110番です。110番の通話は無料で、日本語が話せなくても通訳が入ります(かけ方は110番のかけ方の記事)。

急がない相談は#9110です。全国どこからでも、かけた地域の警察の相談窓口につながります。受付は平日8時30分〜17時15分が基本で、都道府県の警察によって違います。通話料はかかります。相談を受けた警察は、指導・助言・相手への警告などをします。

隣がうるさくて困っているなら?——管理会社→市区町村の相談窓口→#9110

毎晩、上の階の音で眠れない。そういう側の人にとっても、最初の窓口は管理会社か大家です。相手も部屋を借りているなら、その人と契約を結んでいるのは貸主だからです。いつ、何の音が、どれくらい続いたかをメモしてから連絡すると、話が早く進みます。

隣の音で困ったときの相談の順番。1、管理会社か大家。2、市区町村の公害苦情相談窓口。3、警察相談専用電話の#9110。契約のことで貸主や管理会社ともめたら消費者ホットライン188、脅されるなど危ないときは110番。

管理会社が動かないときは、市区町村か都道府県の「公害苦情相談窓口」があります。総務省の公害等調整委員会は、近所の騒音も、ある程度の広がりがあれば「公害」に当たるとして、まずこの窓口に相談するよう案内しています。相談は無料で、窓口のほか電話や手紙でもできます。

ただし限界もあります。公害苦情相談の説明には、生活騒音などでは、自治体が音を出す人に改善を指導できない場合もある、と書かれています。話し合いで解決しないときは、都道府県の公害審査会などが間に入る調停があります。一般の家庭から出る騒音でも、被害にある程度の広がりがあれば対象になりうる、と公害等調整委員会は答えています。

警察には、急がない相談なら#9110です。脅された、暴力をふるわれた、いま危ない、というときは110番です。

貸主や管理会社と、契約のことでもめたときの窓口は別にあります。消費者ホットライン188にかけると、近くの消費生活センターにつながります。国民生活センターは「賃貸住宅の原状回復トラブル」のページで、2025年度の相談件数を14,711件と載せています。退去のときの費用のような、契約のもめごとを受けている窓口です。

いくらかかる?——相談は無料、かかるのは通話料

窓口 お金
管理会社・大家への連絡 かからない(電話なら通話料)
市区町村・都道府県の公害苦情相談 相談は無料
消費者ホットライン188 相談は無料。つながった時点から通話料がかかる
#9110(警察相談専用電話) 通話料がかかる
110番 無料

188の通話料は、一般の電話から180秒ごとに税込9.35円、携帯電話から20秒ごとに税込11円です(消費者庁)。お金がかかるのは、もめごとが大きくなってからです。苦情に反応せずに契約の解除まで進むと、引っ越しの費用が一度に来ます。

終わりの判断——自分はどれか

  1. 苦情の手紙が初めて来た——今日、管理会社に電話かメールで「何の音で、何時ごろですか」と聞く。分かったら音を減らす手を打ち、したことを伝える。
  2. 期限つきで「直してください」という書面が来た——解除の手前の段階と考え、今日のうちに管理会社に連絡して、直す内容を書面で返す。自分の契約書の禁止の一覧を読み直す。
  3. 隣の音で眠れない——今夜から日時と音をメモし、明日、管理会社に連絡する。動かなければ市区町村の公害苦情相談窓口に電話する。
  4. 隣の人に脅された・怒鳴り込まれた——いま危ないなら110番。落ち着いているなら、今日#9110に相談し、管理会社にも伝える。

よくある質問(FAQ)

Q. 騒音の苦情を言われたら、何をすればいいですか?

まず管理会社に連絡して、何の音で何時ごろかを聞いてください。音を減らす手を打ったら、そのことを管理会社に伝えます。相手の部屋に直接言い返しに行くのは避けてください。

Q. 騒音の苦情が続くと、退去させられますか?

国の賃貸住宅標準契約書では、貸主が期間を決めて催告し、期間内に直らず、契約を続けることが困難と認められたときに解除できます。1回の苦情ですぐ解除、という形ではありません。ただし、著しく乱暴な言動で近所を不安にさせたときは、催告なしで解除できます。

Q. 日本では夜何時から静かにしなければいけませんか?

全国で一つの時刻は決まっていません。国の入居の約束チェックシートの例も、時刻は空欄で契約ごとに書き込む形です。国の案内は、特に夜間から早朝に注意するよう書いています。自分の契約書と入居時の紙で確かめてください。

Q. 騒音で警察に罰金を取られますか?

軽犯罪法は、公務員の制止をきかずに異常に大きな音を出して近所に迷惑をかけた人を、拘留か科料(1,000円以上1万円未満)にすると定めています。警察官に注意されたら、その場で音を止めてください。

Q. 友達を部屋に泊めてもいいですか?

国の標準契約書は、一晩泊めることを禁止の一覧に入れていません。同居人を増やすときは貸主への通知、又貸しは書面の承諾が必要です。自分の契約書の決まりを確かめ、住むようになるなら管理会社に先に聞いてください。

Q. 隣がうるさいとき、どこに相談すればいいですか?

まず管理会社か大家です。動かないときは、市区町村の公害苦情相談窓口に無料で相談できます。警察には、急がない相談なら#9110、危ないときは110番です。

まとめ

日本の集合住宅では、音は隣と上下に伝わります。国の標準契約書は大音量のテレビやピアノを禁止し、友達を住まわせるなら通知、又貸しは承諾を求めています。苦情が1回来ただけで契約が終わるわけではなく、期間を決めた催告のあとも直らず、続けるのが困難と認められたときに解除できる形です。

言われた側も、困っている側も、最初の窓口は管理会社です。言われたら、何の音かを聞いて直し、直したことを伝える。困っているなら、日時と音をメモして伝え、動かなければ市区町村の公害苦情相談窓口へ。脅されたら110番です。

出典(公式):国土交通省「賃貸住宅標準契約書」/同「外国人の民間賃貸住宅への円滑な入居について」/同「部屋探しのガイドブック」/同「入居の約束チェックシート」/軽犯罪法/刑法/政府広報オンライン「警察相談専用電話『#9110』」/大阪府警察 “110 EMERGENCY CALLS”/総務省 公害等調整委員会「騒音や悪臭などでお困りの方へ」/同「公害苦情相談」/同「一般家庭から生じた騒音の取扱い」/消費者庁「消費者ホットライン」/国民生活センター「賃貸住宅の原状回復トラブル」(いずれも2026年9月30日確認)。自分の部屋の決まりは、必ず自分の契約書で確かめてください。

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日本人。省庁の告示・通達・Q&Aを原典のまま読み、在日ネパール・スリランカの友人から実際に聞いた困りごとを出発点にしています。確かめていないことは書きません。

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