外国人が税金を払えない・滞納したら2026|督促10日で差押え・延滞金9.1%・ビザ

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税金を払えない外国人向けのアイキャッチ。住民税は督促状を出した日から10日で差押えの段階に入り、2026年の延滞金は1か月を過ぎると年9.1%、分割より先に猶予を相談すると延滞金が免除か年1.3%に下がる。 守る力
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この記事は2026年9月24日に、地方税法・国税徴収法・入管法(e-Gov)、総務省の延滞金の資料、世田谷区・中央区の納税と国民健康保険の案内、国税庁、日本年金機構、出入国在留管理庁の更新と永住のガイドラインで確かめて書いています。

先に結論

  • 滞納とは、納期限までに税金や保険料を納めていない状態のことです。住民税なら、納期限から20日以内に督促状が送られ、督促状を出した日から10日を過ぎると、給料や預金を差し押さえられる段階に入ります。
  • 延滞金は納期限の翌日から毎日ふえます。2026年は、最初の1か月が年2.8%、そのあとは年9.1%です。窓口で分割にしてもらっても、この率は変わりません。
  • 払えないなら、督促状の10日が過ぎる前に市区町村の窓口へ。病気や災害なら「徴収の猶予」、一度に払うと生活できないなら「換価の猶予」があり、認められれば延滞金は免除か年1.3%に下がります。
  • ビザの更新では「納税義務を果たしているか」が審査されます。永住の申請では、期限どおりに払ったかまで見られます。2027年4月からは、わざと払わない永住者の取消しも始まります。
  • 滞納そのものは、強制送還(退去強制)の理由に書かれていません。ただし更新が許可されなければ、日本にいられなくなります。
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これが分かると、督促状の日付から「あと何日で差押えの段階か」を数えて、その前に猶予や分割を申し出ることができます。次のビザ更新や永住の申請で、何を聞かれるかも先に分かります。

仕事を辞めて3か月。住民税の納付書と、国民健康保険料の納付書と、国民年金の納付書が、同じ週に届きました。全部を払うお金はありません。日本人の同僚に「払えないとどうなるの?」と聞くと、「差し押さえられるらしいよ」と言われました。でも、いつ、何を取られるのかは知らない。それがビザの更新にどう響くのかは、同僚には考えたこともない話です。

外国人が税金を滞納したらどうなる?——督促状から10日で差押えの段階

住民税の流れは、地方税法で決まっています。

  1. 納期限——納付書に書かれた日です。自分で払う住民税(普通徴収)の納期は、法律では6月・8月・10月・1月中で、世田谷区ならその各月の末日です。
  2. 督促状——納期限までに払わないと、市区町村は納期限から20日以内に督促状を出すことになっています(地方税法329条)。
  3. 10日——督促状を出した日から10日を過ぎても払っていないと、法律は「財産を差し押さえなければならない」と書いています(331条)。
  4. 財産の調査と差押え——世田谷区は、督促状から10日を過ぎても払わない人について、勤務先や金融機関に財産を調べたうえで差し押さえる、と案内しています。対象は給料・預貯金・年金・生命保険などです。

世田谷区や中央区は、督促状のあとに催告書や電話、SMSでも知らせると案内しています。ただ、その連絡は「待ってもらえている」という意味ではありません。法律の上では、督促状から10日で差押えができる状態です。

住民税を滞納したときの流れの図。納期限(6・8・10・1月末)を過ぎると、納期限から20日以内に督促状が送られ、督促状を出した日から10日を過ぎると差押えの段階に入り、勤務先や銀行への財産の調査のあと、給料・預金・保険などが差し押さえられる。延滞金は納期限の翌日から毎日ふえ、2026年は1か月まで年2.8%、それ以降は年9.1%で、分割で払っている間も同じ。国民健康保険料は1年以上の滞納で病院の窓口でいったん全額払いになり、高額療養費などを滞納分に回されることもある。国民年金保険料は最終催告状、督促状、差押えの順で、世帯主と配偶者も対象、延滞金は3か月まで年2.8%、その後は年9.1%。給料は全部は取られず、月10万7千円と家族1人4万8千円などは差押え禁止(2026年4月から)。

国民健康保険料と国民年金も、形はほぼ同じです。国民健康保険料は、督促状と催告のあとに差押えがあります。中央区の案内では、納期限から1年以上の未納があると、病院の窓口で医療費をいったん全額払う扱い(特別療養費)に切り替わります。国民年金は、最終催告状と督促状のあとに差押えで、世帯主と配偶者も一緒に払う義務を負います(日本年金機構)。

差し押さえられても、給料が全部なくなるわけではありません。国税徴収法76条と施行令34条により、2026年4月からは月10万7千円(同じ生計の家族1人につき4万8千円を足す)などをもとにした額は差し押さえられません。住民税や国民健康保険料の差押えも、この国税の決まりにならって行われます。

延滞金はいくら?——2026年は年2.8%、1か月を過ぎると年9.1%

延滞金とは、納期限に遅れた日数に応じて税金に上乗せされるお金です。法律の本来の率は年14.6%ですが、今は金利に合わせた特例の率が毎年決まります。2026年の率は総務省の資料で確かめました。

いつの分か 住民税など地方税 国民年金保険料 所得税など国税
納期限の翌日から 1か月まで年2.8% 3か月まで年2.8% 2か月まで年2.8%
それ以降 年9.1% 年9.1% 年9.1%
正式な猶予を受けた期間 年1.3%か免除 ― 軽減か免除

数え方は「納期限の翌日から、払った日まで」です。住民税の延滞金は、元の税額の千円未満を切り捨てて計算し、出てきた額の百円未満も切り捨てます。延滞金の合計が千円未満なら、請求されません(地方税法20条の4の2)。

例で数えてみます。6月30日が期限の住民税10万円を、12月31日に払ったとします。7月1日から31日までの31日分が年2.8%で約238円、8月1日から12月31日までの153日分が年9.1%で約3,815円。合わせて約4,052円なので、延滞金は4,000円です。世田谷区の案内にも「税額102,000円を61日遅れて払うと延滞金1,000円」という例があります。

国民健康保険料の延滞金の率は、市区町村の条例で決まります。国民健康保険「税」として集めている市町村では、住民税と同じ地方税の決まりです。自分の市区町村のページで確かめてください。

住民税・国保・年金が払えないときはどうする?——4つの道と延滞金の差

「分割にしてください」と頼むのが、多くの人が最初に思いつく方法です。ただ、窓口の分割(分納)は、法律上の猶予とは別物です。世田谷区は、分割で払っている間も督促状は送られ、本来の納期限から延滞金がかかる、と案内しています。つまり年9.1%のままです。

住民税などが払えないときの4つの道と延滞金の差の図。減免は税そのものが減る道で、災害や生活保護など条例で決まる事情が対象、世田谷区の例では納期限の前に申請が必要で過ぎた分は対象外。徴収の猶予は災害・盗難、本人や家族の病気・けがなどが対象で、1年まで(延長で最長2年)、災害や病気による猶予なら延滞金は免除。換価の猶予は一度に払うと生活が成り立たず払う意思がある人が対象で、区の例では納期限から6か月以内に申請、延滞金は年1.3%に下がる。分割の相談は窓口で回数を決める方法で正式な猶予ではなく、延滞金は年9.1%のまま、督促状も届き続ける。国民年金は別の道で、所得で決まる免除・納付猶予と失業の特例がある。

地方税法には、正式な道が3つあります。

  • 徴収の猶予(15条)——災害や盗難にあった、本人や同じ生計の家族が病気やけがをした、事業をやめた・大きな損失を受けた、などで一度に払えないとき。1年以内で、延長しても合わせて2年までです。災害や病気による猶予なら、その期間の延滞金は全額免除されます。
  • 換価の猶予(15条の6)——理由は問わず、一度に払うと生活が成り立たないとき。払う意思があることが条件です。申請の期限は市区町村の条例で決まり、世田谷区は「納期限から6か月以内」、国税も同じ6か月です。認められると、2026年の延滞金は年1.3%になります。
  • 減免(323条)——災害にあった、生活保護を受けているなど、条例で決まった事情があるとき。税そのものが減ります。世田谷区は「減免ができるのは、納期限が過ぎていない税金に限られます」と書いています。

だから、窓口ではまず「分割」と言う前に「猶予に当たりますか」と聞いてください。同じ1年で返すとしても、延滞金の率が9.1%と1.3%では大きく違います。猶予には担保を求められることがありますが、国税では100万円以下か3か月以内なら要りません。

国民健康保険料にも、市区町村の条例による減免と徴収の猶予があります(国民健康保険法77条)。所得が少ない世帯の7割・5割・2割の軽減は、申告していないと受けられないことがあります。その仕組みは国民健康保険料の軽減の記事にあります。

国民年金には、税金とは別の道があります。所得に応じた全額・4分の3・半額・4分の1の免除と、50歳未満の納付猶予、会社を辞めた人の失業の特例です。2年1か月前の分までさかのぼれるので、未納の月があるなら、先に国民年金の免除を申請してください。

分割や猶予を頼むには何が要る?——共通の一覧は無い

住民税と国民健康保険の分割や猶予の様式は、市区町村ごとに違います。全国共通の書類の一覧はありません。まず納付書か督促状に書かれた納税課(国民健康保険なら保険年金課など)に電話して、「猶予の申請をしたい。何を持っていけばいいですか」と聞いてください。世田谷区のように、分割の申請をオンラインで受け付けている区もあります。

国税の猶予なら、国税庁が書類を示しています。

  • 換価の猶予申請書、または納税の猶予申請書
  • 財産収支状況書(100万円を超えるときは財産目録と収支の明細書)
  • 担保を出すときは、その書類
  • 納税の猶予なら、災害や病気などの事実が分かる書類

市区町村の猶予でも、聞かれる中身は同じはずです。収入と支出、預金、なぜ払えないか、いつから払えるか。給与明細、通帳、病気なら診断書、会社を辞めたなら離職票をそろえておくと、話が早く進みます。

税金の滞納はビザ更新に影響する?——「納税義務の履行」が審査される

影響します。出入国在留管理庁の「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」は、審査で見る点の7番目に「納税義務等を履行していること」を挙げています。

  • 納税義務を果たしていなければ、消極的な要素(不利な点)として評価される
  • 刑を受けていなくても、高額や長期の未納で悪質なものは同じ扱い
  • 国民健康保険料など、法令で納めることになっているものも同じ
  • 入管は、関係機関から納付状況の情報を受けて判断することがある(2026年6月の改正で書き足された)

何円・何か月の滞納で不許可になるかという基準は、公表されていません。ガイドラインは、ほかの点と合わせた総合判断だとしています。書類でも見られます。たとえば「日本人の配偶者等」の更新では、住民税の課税(又は非課税)証明書と納税証明書を出します。更新の手順と書類はビザ更新の記事にまとめています。

更新の前に、市区町村で自分の納税証明書を取ってみてください。未納が載っているなら、申請の前に払うか、窓口で分割や猶予の約束をしておくことです。「滞納はあるが、窓口と約束して払っている」ことは、何もしていない状態とは違います。

永住の申請と永住権の取消しでは?——期限どおりに払ったかまで見られる

永住の審査は、更新より厳しく見ます。「永住許可に関するガイドライン」(2026年2月24日改訂)は、納税と公的年金・公的医療保険の保険料の納付を公的義務として挙げ、申請の時点で払い終えていても、もとの期限内に払っていなければ原則として不利に評価すると書いています。

提出書類もそれに合わせてあります。就労や家族滞在の人は、直近5年間に住民税を期限どおりに納めたことを示す通帳の写しや領収証書を出します(配偶者の場合は3年間)。給料から天引きされていた期間の分は不要です。国税は「納税証明書(その3)」、年金と医療保険は過去2年間の納付の記録です。

永住権を持っている人には、2027年4月1日から取消しの制度が加わります(改正入管法22条の4第1項8号)。対象は「故意に公租公課の支払をしないこと」などです。どんな場合が当たるかのガイドラインは、2026年8月4日に案が公表され、意見募集は9月3日まででした。9月24日の時点で、まだ案のままです。

案には、当たらない例として「病気、災害、失業などのやむを得ない事情」や「催告に応じて払う意思を示し、分納や猶予措置を受けている場合」が書かれています。当たる例は、届けずに転居して行方が分からない、督促や催告を受けても何も相談しない、分納の約束を何度も破る、などです。取り消す場合も、日本にいることが適当でないときを除いて、永住以外の在留資格に切り替える仕組みです(22条の6)。詳しい条件は永住権の取消しの記事にあります。

滞納すると強制送還される?帰国したらどうなる?

税金や保険料の滞納そのものは、入管法24条の退去強制の理由に書かれていません。滞納だけで、ある日すぐ強制送還されるわけではありません。

ただし、滞納が理由で在留期間の更新が許可されなければ、今の在留期限のあとは日本にいられなくなります。不許可のあとの動き方は更新が不許可になったときの記事にあります。

帰国しても、住民税は消えません。住民税はその年の1月1日に住んでいた市区町村がかけるので、1月2日以降に出国しても、その年度の分は払う必要があります(世田谷区)。出国の前に、残りを払うか、日本にいる人を納税管理人として届けておいてください。

住民税の時効は5年ですが、督促状が出ると、その10日後から数え直しになります(地方税法18条・18条の2)。国民健康保険料と国民年金の時効は2年で、こちらも督促で数え直しです。「放っておけば消える」は成り立ちません。

払えないとき、どこに相談する?

  • 住民税——市区町村の納税課。電話番号は納付書と督促状に書かれています
  • 国民健康保険料——市区町村の保険年金課など。中央区のように休日の納付相談日を設けている区もあります
  • 国民年金——年金事務所。外国語の相談は0570-003-004(通訳は無料)
  • 所得税など国税——住所を担当する税務署の徴収担当
  • 生活そのものが苦しい——納付相談の窓口で「生活が苦しい」と伝える。世田谷区は、同意書を出すと生活支援の担当とつないでもらえる仕組みを案内しています

日本語で話すのが不安なら、多言語で答えてくれる窓口を外国人の相談窓口の早見表で探せます。家賃や食費まで足りないなら、生活保護を受けられる在留資格かどうかも確かめてください。

終わりの判断——自分はどれか

  1. 納付書はあるが、期限までに全部は払えない——期限が来る前に納税課へ電話し、減免か猶予に当たるかを聞く。減免は期限を過ぎると使えないので、今日電話する。
  2. 督促状が届いた——督促状の日付から10日を数える。その日までに払うか、納税課で換価の猶予か分割を申し出る。今日、督促状の日付をカレンダーに書く。
  3. 病気・けが・災害・廃業で払えない——徴収の猶予の対象になりうる。今日、診断書や被害の記録など、事情が分かる書類を集め始める。
  4. ビザの更新か永住の申請が近い——市区町村で納税証明書、年金事務所で納付の記録を取り、未納がないか確かめる。今日、証明書を請求する。

よくある質問(FAQ)

Q. 税金を滞納すると、いつ差し押さえられますか?

住民税では、督促状を出した日から10日を過ぎると差押えができる段階です。督促状は納期限から20日以内に出されます。実際には催告書や電話が先に来ることもありますが、法律上は10日で差押えの手続きに進めます。

Q. 住民税の延滞金はいくらですか?

2026年は、納期限の翌日から1か月までが年2.8%、そのあとは年9.1%です。10万円を6月30日の期限から半年遅れて12月31日に払うと、延滞金は4,000円です。合計が1,000円未満なら請求されません。

Q. 住民税や国民健康保険料は分割で払えますか?

市区町村の窓口で相談すれば、分割にしてもらえることがあります。ただし分割中も延滞金は年9.1%でかかります。病気や災害なら徴収の猶予、一度に払うと生活できないなら換価の猶予を先に相談すると、延滞金が免除か年1.3%に下がります。

Q. 税金の滞納はビザ更新に影響しますか?

影響します。入管の更新ガイドラインは「納税義務を履行していること」を審査の要素にしていて、高額や長期の未納は不利に評価されます。国民健康保険料の未納も同じです。何円で不許可になるという基準は公表されていません。

Q. 税金を滞納すると強制送還されますか?

滞納そのものは、入管法の退去強制の理由に挙げられていません。ただし、滞納が理由で在留期間の更新が許可されなければ、日本に住み続けることはできなくなります。

Q. 住民税を払わずに帰国したらどうなりますか?

消えずに残ります。住民税は1月1日に住んでいた市区町村がかけるので、その後に出国しても払う必要があります。出国の前に払い終えるか、日本にいる人を納税管理人として届けてください。

まとめ

住民税は、督促状を出した日から10日を過ぎると差押えの段階に入ります。延滞金は2026年、最初の1か月が年2.8%、そのあとは年9.1%です。国民健康保険料と国民年金も、督促と差押えの流れは同じです。

払えないとき、黙っていることがビザにも永住にも響きます。窓口で分割を頼む前に、猶予に当たるかを聞いてください。認められれば延滞金は下がり、「払う意思を示している」記録も残ります。国民年金の未納は、免除を申請すれば止められます。

出典(公式):地方税法(e-Gov)/国税徴収法(e-Gov)/総務省「加算金、延滞金、還付加算金」/世田谷区「延滞金」/同「納税のご相談と滞納処分」/同「督促状について」/中央区「国民健康保険料を納めなかったとき」/国税庁「国税を期限内に納付できないとき」/日本年金機構「国民年金保険料の強制徴収」/出入国在留管理庁「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」/同「永住許可に関するガイドライン」/e-Gov「永住者の在留資格の取消しに関するガイドライン(案)」。2026年9月24日に確認したものです。延滞金の率は毎年変わり、分割や猶予の手続きは市区町村ごとに違うので、必ず自分の市区町村で確かめてください。

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日本人。省庁の告示・通達・Q&Aを原典のまま読み、在日ネパール・スリランカの友人から実際に聞いた困りごとを出発点にしています。確かめていないことは書きません。

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