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最終更新:2026年8月
この記事の結論(Summary)
- 漢字は、日本の小学生用のドリルを1年生から順にやれば足ります。専用の教材を買う必要はありません。
- 小学校6年間で習う漢字は1,026字。JLPTのN2で必要な漢字が約1,000字です。ほぼ同じ量です。
- いちばん安い方法は、ネットで「小学1年生 ドリル」と検索して印刷することです。プリンタがあれば無料。スマホしかなくてもコンビニで印刷できます。
- ドリルは日本の小学生が国語を学ぶために作られたものです。大学や専門機関が監修しているものがほとんどで、内容は信頼できます。
- ただし文法の「説明」は入っていません。助詞や動詞の活用は、別に用意する必要があります。ここだけ注意してください。
この記事は、すでに日本で暮らしている人のために書いています。話すのはなんとかなるけれど、役所からの通知、保険のお知らせ、契約書、子どもが学校から持って帰るプリントが読めない——その状態を抜け出すための、いちばん安い方法です。
結論:小学生のドリルを、1年生から順番に
日本の本屋には、小学生向けの国語と漢字のドリルが必ず置いてあります。1年生から6年生まで、学年ごとに分かれています。これを順番にやるだけです。
「子ども向けでしょう」と思うかもしれません。しかし中身を見ると、外国人の学習者にとって都合のいい条件がそろっています。

6年分やると、N2の漢字とほぼ同じ量になります
小学校の6年間で習う漢字は1,026字です。これを「教育漢字」といいます。そしてJLPTのN2で必要とされる漢字が、約1,000字。ほぼ同じです。
つまり1年生から6年生までのドリルをやり切ると、漢字の量としてはN2相当に届きます。子ども向けだから簡単、という話ではありません。日本人が12歳までに覚える1,026字は、そのまま大人の生活で使う漢字です。

数の並びを見ると、1年生と2年生はゆるやかで、3年生から急に増えます。最初の2冊は思ったより早く終わります。そこで手応えをつかんでから本番に入る、という順番になっています。
いちばん安い方法は、印刷することです
本屋で買ってもいいのですが、もっと安い方法があります。ネットで「小学1年生 ドリル」と検索して、無料で公開されているものを印刷することです。
日本には、小学生向けの学習プリントを無料で公開しているサイトがたくさんあります。学年別・単元別に整理されていて、必要なところだけ印刷できます。
- パソコンとプリンタがある人:印刷代だけです。実質ゼロ円で始められます
- スマホしかない人:ファイルをコンビニのプリンタで印刷できます。1枚10〜20円程度です
この方法のいいところは、失敗しても損しないことです。1枚やってみて合わなければ、別のサイトを探せばいい。本を買ってから「思っていたのと違う」と気づくより、ずっと気楽です。
紙に印刷するのを勧めるのには理由があります。漢字は手を動かさないと覚えません。画面で見て「読める」と思っても、書けない字は記憶に残りにくい。印刷して、鉛筆で書いてください。
正直に書きます:文法は、これだけでは足りません
小学生ドリルには、文法の「説明」がありません。ここは知っておいてください。
理由は単純です。日本の小学生は、学校に入る前からもう日本語を話しています。だからドリルは「話せる子」を前提に作られていて、助詞(は・が・を・に)の使い分けや、動詞の活用を一から説明しません。それは説明しなくても分かっている、という前提です。
言葉の意味や使い方は、たしかに出てきます。ただしそれは「この言葉はこう使う」という例であって、「なぜそうなるか」の説明ではありません。ここが外国人の学習者には足りない部分です。

敬語については、タメ口・敬語・尊敬語・謙譲語の使い分けにまとめてあります。ドリルではここは埋まりません。
ただし「国語」のドリルなら、読む力と書く力は伸びます
ここで大事な区別があります。漢字のドリルと、国語のドリルは別のものです。
小学生用のドリルには、漢字だけでなく「文章読解」「さく文(作文)」といった種類があります。文章読解はまとまった文章を読んで意味をつかむ練習、さく文は自分で文を組み立てる練習です。
これらも文法を説明はしません。しかし実際に読んで、実際に書くので、漢字ドリルだけよりずっと実戦的です。役所の通知を読む、簡単な返事を書く——そこに直接つながります。
漢字で字を覚え、文章読解で読む力を、さく文で書く力を。この3つを並行してやると、ドリルだけでもかなりのところまで行けます。
紙の本を買う場合(続くと分かってから)
印刷で1か月続いたなら、本を買う価値があります。本は「その1冊を終わらせる」という区切りになるので、続けやすくなる面があります。
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まず漢字を1冊で通したい人へ。1年生から6年生の1,026字がこの1冊に全部入っています。学年ごとに6冊買う必要がありません。プリント形式なのでコピーして何度でも使えます。
1日5分ずつ進めたい人へ。こちらは学年別です。1ページ2字で、例文がついています。1枚ずつ切り取れるので、その日の分だけ持ち歩けます。まずは1年生から。
読む力をつけたい人へ。漢字が少し読めるようになったら、次はこれです。まとまった文章を読んで、意味をつかむ練習。役所の通知や契約書を読むための、いちばん近い練習になります。
書けるようになりたい人へ。さく文(作文)のドリルです。自分で文を組み立てる練習なので、いちばん難しく、いちばん効きます。会社への連絡、学校への返事、役所の書類の記入欄——書く場面は必ず来ます。
どこまで身についたか確かめたい人へ。1年分が終わったら、テストで確認してから次の学年に進むと、抜けが残りません。
全部そろえる必要はありません。まず無料の印刷で1か月やってみて、続いた人だけ買えば十分です。買うなら漢字から。
どこから始めるか
ひらがなとカタカナが書けるなら、1年生から始めてください。「簡単すぎる」と感じても飛ばさないほうがいいです。1年生の80字は、日・月・年・水・火・school・山・川——あなたが毎日見ている字です。
ここを飛ばして3年生から始めると、知らない字が急に増えて続かなくなります。1年生と2年生は合わせて240字しかありません。早く終わります。
ひらがな・カタカナがまだ怪しいなら、そこから入っているドリルもあります。「ひらがな ドリル」で検索すれば出てきます。
これが読めるようになると、何が変わるか
漢字が読めるようになると、日本での生活でお金と時間を失う場面が減ります。具体的にはこういう書類です。
- 退去時の請求書——何を請求されているのか自分で確認できます(退去費用は払いすぎるな)
- 賃貸の契約書——更新料や原状回復の条件が書いてあります(日本の賃貸契約のしくみ)
- 国民健康保険の通知——減免の案内が入っていることがあります(国民健康保険とは?)
- 役所からの封筒——期限があるものが混ざっています
このサイトでは「その書類にはこう書いてある」を説明してきました。でも本当のゴールは、あなたが自分で読めるようになることです。ドリルはそのための、いちばん安い道具です。
よくある質問(FAQ)
Q. 子ども向けの教材で、大人が勉強して意味がありますか?
A. あります。小学校で習う1,026字は、日本人が大人になってからも毎日使う字です。子ども向けなのは説明の言葉づかいであって、漢字そのものは同じです。
Q. JLPTの勉強にもなりますか?
A. 漢字の量としてはN2相当に届きます。ただし並び順が違います。JLPTはN5からN1の順、ドリルは学年順で、同じではありません。試験日が決まっている人は、JLPT用の教材で試験の順に詰めたほうが早いです。期限がない人にはドリルが合っています。
Q. 無料の印刷と、本屋で買うのはどちらがいいですか?
A. 続くかどうか分からないうちは印刷が安全です。合わなくても損しません。続くと分かってから買っても遅くありません。
Q. 1日どれくらいやればいいですか?
A. 1枚で十分です。1年生は80字なので、1日1枚でも数か月で終わります。量より、やめないことのほうが効きます。
Q. 文法はどうすればいいですか?
A. ドリルには入っていないので、別に用意してください。助詞と動詞の活用が最初の壁になります。敬語についてはこの記事で説明しています。
まとめ
漢字は、日本の小学生用のドリルを1年生から順にやれば足ります。6年分で1,026字、JLPT N2の漢字とほぼ同じ量です。
買わなくても始められます。「小学1年生 ドリル」と検索して印刷する。プリンタがあれば無料、スマホだけでもコンビニで印刷できます。合わなければやめればいい。それだけの話です。
ただし文法の説明は入っていません。助詞と活用は別に用意してください。そこだけ分かっていれば、ドリルはとても良い道具です。

