タメ口・敬語・尊敬語・謙譲語の使い分け2026|外国人のための図解ガイド

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外国人留学生向け タメ口と敬語の使い分け(丁寧語・尊敬語・謙譲語)図解 暮らし
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最終更新:2026年10月

この記事の結論(Summary)

  • 言葉は相手との関係で変えます。友達=タメ口/先生・店長・お客さん=敬語が基本です。
  • 敬語は3種類:丁寧語(です・ます)/尊敬語(相手を高める)/謙譲語(自分を下げる)。
  • コツは方向:尊敬語=相手の動作を「上げる」↑、謙譲語=自分の動作を「下げる」↓。
  • 迷ったら丁寧語(です・ます)を使えば、ほぼ失礼になりません。バイトも、です・ますと決まったフレーズで始められます。
  • 見落とされがちな失敗:友達や同僚にずっと丁寧すぎると、距離ができます。敬語をやめる時を知るのも大事です。
  • よくある失敗は、尊敬語と謙譲語の取り違え・二重敬語・命令っぽい言い方。この記事で直せます。
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これが分かると、迷ったら「です・ます」でいいと分かるので、失礼を恐れて黙る時間が減ります。

会話の場面のイラスト。左の人「店長に、なんて話せばいい?」、右の人「迷ったら「です・ます」で大丈夫」。

「敬語(けいご)」とは、相手への敬意(けいい・respect)を言葉の形で表す日本語のルールです。大きく「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3つに分かれます。

敬語の解説の多くは、文法として教えます。この記事は、日本で暮らして働く人のために書きました。だから文法の本があまり答えない2つの問いに答えます。明日のバイトで何と言えばいいか。いつ丁寧すぎになるのか。

まず大原則:言葉は「誰に話すか」で変える

先生が気さくに話しかけてくれたので、友達と同じ言葉で返す。あなたの国では、そうやって距離が縮まっていくのかもしれません。日本語では、先生には丁寧な言葉で話すのが基本で、友達と同じ言い方をすると失礼に聞こえます。

日本語で一番大事なのは、相手との関係で話し方を変えることです。同じ「食べる?」でも、友達には自然、先生には失礼になります。だから最初に覚えるのは動詞の形ではありません。「誰にどの言葉を使うか」の地図です。

相手が遠いほど言葉が一段ずつ丁寧になることを示した階段の図。いちばん下は友達・同級生で、タメ口の「食べる?」。次は先輩・店長で、丁寧語の「食べます」。その上は先生で、丁寧語と尊敬語。いちばん上はお客さん(接客)で、尊敬語と謙譲語。迷ったら「です・ます」(丁寧語)が安全。

敬語は3種類——丁寧語・尊敬語・謙譲語を「向き」で覚える

3つとも、相手への敬意を表す言葉です。丁寧語は話し方全体を丁寧にし、尊敬語は相手の動作を上げ、謙譲語は自分の動作を下げます。ここでつまずく人が多いのですが、「向き」で考えると一気に分かります。

  • 丁寧語(ていねいご):「です・ます」をつけて全体を丁寧に。一番かんたんで安全
  • 尊敬語(そんけいご):相手の動作を高める(↑)。相手を立てる言葉
  • 謙譲語(けんじょうご):自分の動作を下げる(↓)。へりくだる言葉

文化審議会答申「敬語の指針」は、謙譲語と丁寧語をさらに分けた5種類でも説明しています。学校で習う3種類と対立する考え方ではないので、まずは3種類で十分です(文化審議会答申「敬語の指針」)。

尊敬語と謙譲語の方向の図解:相手(先生・お客さん)は尊敬語で高め、自分は謙譲語で下げる。丁寧語(です・ます)は誰にでも安全

たとえば「行く」なら、先生が行く=「いらっしゃる」(尊敬語・相手を上げる)、自分が行く=「参る・伺う」(謙譲語・自分を下げる)。同じ「行く」でも、動作をするのが相手か自分かで言葉が変わります(文化審議会答申「敬語の指針」)。

そのまま使える言い換え表(見る・言う・行く…)

よく使う動詞の3変化を覚えておくと便利です(文化庁「敬語おもしろ相談室」敬語索引)。まずは丁寧語の列だけでOK。尊敬語・謙譲語は、何日ではなく何か月かけて少しずつ足していきましょう。気軽に口に出して試す場としては、自治体や国際交流協会の日本語教室もあります。

ふつう 丁寧語(安全) 尊敬語(相手↑) 謙譲語(自分↓)
行く 行きます いらっしゃる 参る・伺う
来る 来ます いらっしゃる・お越しになる 参る
いる います いらっしゃる おる
見る 見ます ご覧になる 拝見する
言う 言います おっしゃる 申す・申し上げる
食べる 食べます 召し上がる いただく
する します なさる いたす

場面べつの使い分け(留学生のよくあるシーン)

  • 友達「今日の授業どうだった?」「ご飯行こう!」→ タメ口が自然。敬語だと距離を感じさせる
  • バイトの先輩「こちら、終わりました」→ 丁寧語が基本。「タメ口でいいよ」と言われるまでは敬語
  • バイトの店長・接客(お客さん)「いらっしゃいませ」「少々お待ちくださいませ」→ 仕事中はずっと敬語。お客さんには尊敬語・謙譲語を強めに。アルバイトの面接や接客で効きます
  • 先生「この問題が分かりません」「来週は何時からですか?」→ 丁寧語が土台です。先生がすることを言うときは、尊敬語を足します(「先生は明日いらっしゃいますか?」)。文化審議会答申「敬語の指針」も、先生を尊敬語で立てる例で説明しています

バイトで実際に言うこと

働き始めるのに、3種類ぜんぶは要りません。コンビニや飲食店のシフトは、ほとんど決まったフレーズで回ります。その場で動詞を変化させる必要はありません。次の8つを覚えれば、初日から仕事になります。

場面 言うこと 意味
お客さんが入ってきた いらっしゃいませ ようこそ
待ってもらう 少々お待ちください 少し待ってください
待たせてしまった お待たせいたしました 待たせてすみません
物を渡す どうぞ はい、どうぞ
仕事で謝る 申し訳ございません 本当にすみません
お客さんにお礼 ありがとうございました ありがとう(終わったこと)
仕事が終わったと伝える こちら、終わりました これが終わりました
先に帰る お先に失礼します 先に帰ります、すみません

ほとんどは丸ごと覚える決まり文句で、自分で組み立てる文法ではありません。応募の電話、休むときの連絡、休みのお願いなど、シフトの外で使う言い方はバイトで使う敬語フレーズにまとめました。正直な近道はこれです。接客の日本語は、しくみを学ぶより8つのフレーズを覚えるのに近い。どこで働くか迷っているならアルバイトのガイドも見てください。お客さんと話す仕事は、時給以上の価値があります。毎回のシフトが、無料の会話練習になるからです。

覚えたフレーズを、実際に人に向かって言う場所

上の言い換え表と8つのフレーズは、覚えるだけなら1日で終わります。問題は、言う相手がいないことです。「いらっしゃる」も「伺う」も、バイトの面接で初めて口に出すのは、いちばん高い練習になります。

  • レッスンできる日本語の講師は約1,200人(italkiの講師一覧・2026年10月2日確認)。敬語だけを練習したい、と伝えれば付き合ってくれます
  • 月額ではなく都度払い。面接の前に2回だけ、という使い方ができます
  • 料金は講師ごとに決まっていて、米ドルで表示されます。同じ一覧では、体験レッスンは5ドルからです
  • 正直に:講師の質は人によります。体験レッスンで、話しやすい人かどうかを先に見てください

italkiで日本語の講師を探す

だれも教えてくれない失敗:丁寧すぎ

「迷ったら丁寧に」とよく言われます。知らない人には正しいアドバイスですが、毎日会う人には逆効果です。友達に敬語を使うと距離ができ、続けすぎると友達になれないまま終わることがあります。

まちがい方は2つあることを3つの枠で示した図。くだけすぎは店長・お客さんに失礼。まん中の「です・ます」はほとんどの場面で安全。丁寧すぎは友達には冷たく聞こえる。丁寧すぎると友達ができにくい。

では、いつ切り替えればいいのでしょうか。分かりやすい合図があります。

  • 相手が「タメ口でいいよ」と言った。敬語をやめていいという、はっきりした誘いです。乗りましょう
  • 相手が先にくだけた言い方で話してきた。目上の人のほうから崩してきたので、合わせて大丈夫です
  • 仕事の外で、同い年か同じ学年。同級生は、たいていすぐタメ口になります
  • 本当に分からないときは、です・ますのまま、やわらかい口調で。温かさのある丁寧語なら、冷たく聞こえにくくなります

仕事では逆に考えます。店長やお客さんには、親しくなっても丁寧語のままが安全です。お客さんにタメ口で話すと、注意されることがあります。

よくある間違いと直し方

まちがい 正しい なぜ?
お食べになりますか?(友達に) 食べる? 友達に尊敬語は距離を感じさせる
ご覧になられますか? ご覧になりますか? 「ご覧になる」+「られる」=二重敬語(文化庁「敬語おもしろ相談室」第四話)
これ、してください これ、お願いします 「してください」は命令に近い響き
これ、やっときました! こちら、やっておきました 「これ」はカジュアル→「こちら」で丁寧に

二重敬語は、がんばったときに出る間違いです。同じ種類の敬語を1つの言葉に二重に重ねても、丁寧にはなりません。かえって無理をしているように聞こえます。「敬語の指針」は「お読みになられる」を二重敬語の例に挙げ、一般に適切ではないとしています。ただし「お召し上がりになる」「お伺いする」のように、習慣として定着したものもあります(文化審議会答申「敬語の指針」)。

迷ったときのルールは1つ:「です・ます」の丁寧語を基本にする。これだけで、ほとんどの場面で失礼になりません。慣れてきたら尊敬語・謙譲語を少しずつ増やしましょう。

出典(公式):文化審議会答申「敬語の指針」/文化庁「敬語おもしろ相談室」敬語索引/文化庁「敬語おもしろ相談室」第四話「間違いやすい敬語(1)」(2026年10月18日確認)

よくある質問(FAQ)

Q. まず何から覚えればいいですか?

丁寧語(です・ます)です。これが一番かんたんで、どんな相手にもほぼ失礼になりません。土台ができてから尊敬語・謙譲語を足しましょう。

Q. 尊敬語と謙譲語がいつも混乱します。

「動作をするのが誰か」で決まります。相手の動作なら尊敬語(いらっしゃる・召し上がる)、自分の動作なら謙譲語(参る・いただく)です。この記事の方向の図(相手↑・自分↓)を思い出してください。

Q. バイトの面接では敬語が必要ですか?

はい。ただ、です・ますと決まったフレーズがあれば十分に面接できます。尊敬語・謙譲語も使えれば、さらに印象が良くなります。丁寧に話そうとする姿勢が伝われば大丈夫です。

Q. 友達にずっと敬語だと変ですか?

続けると距離ができます。相手が「タメ口でいいよ」と言ったり、先にくだけた言い方で話してきたりしたら、それに合わせて少しずつカジュアルにしていくと自然です。

Q. バイトは「です・ます」だけでやっていけますか?

はい。上の表の決まったフレーズと組み合わせれば、コンビニや飲食店のシフトは、です・ますでこなせます。尊敬語・謙譲語はより洗練された印象になりますが、始める条件ではありません。

まとめ

  • 言葉は相手との関係で変える。友達=タメ口/目上・客=敬語
  • 敬語は丁寧語・尊敬語・謙譲語の3つ
  • コツは方向:尊敬語=相手↑、謙譲語=自分↓
  • 迷ったら丁寧語(です・ます)が安全な土台。です・ます+8つほどの決まったフレーズでバイトはできる
  • もう1つの失敗にも注意:友達に丁寧すぎると距離ができる
  • 失敗は取り違え・二重敬語・命令口調。少しずつ直せばOK

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日本人。省庁の告示・通達・Q&Aを原典のまま読み、在日ネパール・スリランカの友人から実際に聞いた困りごとを出発点にしています。確かめていないことは書きません。

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