この記事は2026年10月11日に、出入国在留管理庁の手続ページと入管法26条・26条の2の条文(e-Gov)を本文まで開いて確かめました。手数料は2025年4月1日以降の受付分の額です。
先に結論
- 1年以内に戻るなら、再入国許可は要りません。「みなし再入国許可」で、空港のEDカードにチェックするだけ。無料です。
- ただし在留期限が先に来るなら、そこまでです。在留期限が出国から1年より前なら、みなし再入国の期限も在留期限まで。
- みなし再入国は、海外で延長できません(入管法26条の2第3項)。
- 1年を超えるかもしれない人は、出る前に通常の再入国許可(1回4,000円/数次7,000円、その日に出る)。こちらは領事館で延長できます。
- 期限内に戻れないと、その在留資格では入国できません。査証からやり直しです。
これが分かると、1年以内かつ在留期限内なら無料でいいと分かり、必要なときだけ4,000円の許可を出る前に取れます。

夏休みに帰省する。就職前に長い旅に出る。親の看病でしばらく母国にいる。そのとき「日本の在留資格はどうなるのか」を、出発の前日に調べる人が多い。答えは制度が2つあって、どちらを使うかで結果が違います。間違えると、戻ってきたときに空港で止まります。
再入国許可とは何ですか?——一時的に出国して、同じ在留資格で戻るための許可です
再入国許可とは、日本に在留する外国人が一時的に出国して再び入国するときに、入国・上陸の手続を簡略にするため、出国に先立って与えられる許可です(入管法26条)。これがあれば、戻るときに改めて査証(ビザ)を取る必要がありません。
そして2012年7月9日から、ほとんどの人はこの許可を「取らなくてよい」ことになりました(新しい在留管理制度の開始。法務省「新しい在留管理制度について」)。それがみなし再入国許可(26条の2)です。
みなし再入国許可と通常の再入国許可、どう違いますか?

みなし再入国許可は、在留資格を持ち、有効なパスポートと在留カードを持っている人が、出国の日から1年以内に戻るなら、何の手続も要らないという制度です(出入国在留管理庁「みなし再入国許可」)。在留期間が「3月」以下の人と「短期滞在」の人は対象外。空港で再入国EDカードの「一時的な出国で、再入国する予定」の欄にチェックして、入国審査官にそう伝えるだけです。費用はかかりません。パスポートを新しくしたばかりでも、有効なパスポートなら新しい方で出られます。通常の再入国許可の証印が古いパスポートにある人は、新旧2冊を一緒に持って出ます。
通常の再入国許可は、出国前に住居地の地方入管で申請します。1回限りが4,000円、何度も使える数次が7,000円(収入印紙、出入国在留管理庁「再入国許可申請」)。標準処理期間は「当日」で、その日に出ます。有効期間は在留期間の範囲内で最長5年です。
いちばん大きな違いは海外での延長です。通常の許可は、期限内に戻れない相当の理由があれば、日本の領事館で1年以内・通算6年まで延長できます(入管法26条5項)。みなし再入国許可には、この延長の規定が適用されません(26条の2第3項)。海外に出てから「あと3か月いたい」と思っても、どうにもなりません。
再入国許可の数字と条件(早見表)
| 項目 | みなし再入国許可 | 通常の再入国許可 |
|---|---|---|
| 手続 | 出国時に入国審査官へ「みなし再入国許可で出国する」と伝える(再入国EDカードの「一時的な出国で再入国する予定」欄にチェック) | 出国前に、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署で申請(在留カードと旅券を提示) |
| 費用 | 無料 | 1回限り4,000円/数次7,000円(オンライン申請は3,500円/6,500円) |
| 有効期間 | 出国の日から1年。在留期限が1年より前に来るときは在留期限まで(特別永住者は2年) | 現に有する在留期間の範囲内で最長5年(特別永住者は6年) |
| 海外での延長 | できない(入管法26条の2第3項) | 相当の理由があれば、領事館で1年以内・通算6年まで(入管法26条5項) |
| 対象外・注意 | 在留期間「3月」以下・「短期滞在」は対象外。在留資格取消手続中、出国確認の留保対象者、収容令書の発付を受けている人、難民認定申請中の「特定活動」の人なども使えない | 受付は平日9〜12時・13〜16時。標準処理期間は当日。オンライン申請は、在留資格変更・在留期間更新・在留資格取得の申請と同時に行う場合だけ |
みなし再入国許可の「1年」に、落とし穴はありますか?
2つあります。
1つ目:在留期限のほうが先に来る場合。法律は「出国の日から1年。ただし在留期間の満了日が1年より前に来るときは、その満了日まで」と決めています。在留期限が来年3月の人が今年10月に出国すれば、戻れるのは来年3月までです。1年ではありません。長く出るなら在留期間の更新を先に済ませてください。

2つ目:対象外の人がいる。在留資格の取消手続中の人、出国確認の留保対象者、収容令書の発付を受けている人、難民認定申請中の「特定活動」の人などは、みなし再入国許可を使えません。通常の許可を取る必要があります。
空港では何をしますか?

出国審査で再入国EDカードを書きます。「一時的な出国であり、再入国する予定」のチェック欄に印を付け、入国審査官に「みなし再入国許可で出国します」と伝えます。パスポートと在留カードを提示。これで終わりです。
チェックを忘れて出国すると、みなし再入国許可を使わない出国になります。入管庁の「みなし再入国許可」のページは、出国時に「意図を表明する必要がある」と明記しています。カードは必ず自分で確認してください。
海外でパスポートや在留カードを失くしたら?
みなし再入国許可で戻るとき、在留カードの所持は要件ではありません。入管のQ&A(Q128)がそう書いています。失くしても再入国そのものはできます。戻ったら14日以内に再交付です。
問題は搭乗手続です。航空会社が「日本に戻れる証明」を求めることがある。そのときは日本にいる代理人(同居の親族、または委任状を持つ人)が、あなたの住居地の地方入管に「再入国許可期限証明願」を出して、証明を受けられます。委任状はFAXで送ったものでもよい、と再入国許可申請の手続ページにあります。

1年を超えそうになったら?
家族の事情で、帰国が予定より長引く。在留カードの期限はまだ残っているから、戻るのが少し遅れても大丈夫だと思う。あなたの国では、許可が有効なら、それで通るのかもしれません。日本では、みなし再入国許可で出た人は、出国から1年を過ぎると、その在留資格では入国し直せません。カードの期限が残っていても、です。
みなし再入国許可なら、方法はありません。期限までに戻るしかない。海外で延長する規定が、法律で除かれているからです。
通常の再入国許可なら、日本の領事館で延長を申請できます。期限内に戻れない相当の理由があるとき、1年以内・効力発生から通算6年を超えない範囲です。だから「1年を超えるかもしれない」と少しでも思うなら、出る前に4,000円を払って通常の許可を取っておくのが、いちばん安い保険です。
期限内に戻れなければ、その在留資格で入国し直すことはできません。改めて査証を取り、新しく入国することになります。留学や就労で積み上げてきた在留の履歴も、そこで一度切れます。

終わりの判断——どちらを選ぶか
1年以内に確実に戻り、在留期限も1年以上残っている人:みなし再入国でよい。EDカードのチェックだけ忘れずに。留学生なら、一時帰国の前に学校への届出と出席率の扱いも確かめておいてください。
在留期限が1年以内に来る人:先に更新するか、通常の許可を取る。みなしの期限は在留期限で切れます。
帰省が長引くかもしれない人、親の看病、長期の出張:通常の再入国許可(数次7,000円)。領事館で延長できる道を残しておくためです。帰国のチェックリストにも、この判断を入れてあります。
よくある質問(FAQ)
Q. 一時帰国に再入国許可は要りますか?
1年以内に戻るなら要りません。みなし再入国許可で、空港の再入国EDカードにチェックするだけです。ただし在留期限が先に来るなら、そこまでです。
Q. 再入国許可の手数料はいくらですか?
1回限り4,000円、数次7,000円(収入印紙)。オンライン申請なら3,500円/6,500円ですが、オンラインは在留資格変更・更新・取得の申請と同時のときだけです。
Q. 再入国許可はどこで、何日かかりますか?
住居地を管轄する地方入管で、標準処理期間は当日です。受付は平日9〜12時・13〜16時。
Q. みなし再入国許可を海外で延長できますか?
できません。入管法26条の2第3項が延長の規定を除いています。1年を超えそうなら、出国前に通常の再入国許可を取ってください。
Q. 海外で在留カードを失くしました。戻れますか?
戻れます。みなし再入国許可での再入国に在留カードの所持は要件ではありません。搭乗で証明が要りそうなら、日本の代理人が地方入管で再入国許可期限の証明を受けられます。
Q. 永住者も再入国許可が要りますか?
永住者も同じ制度です。1年以内ならみなし再入国、超えるなら通常の許可(最長5年)。永住は在留期限がないので、みなしの期限は出国から1年です。
まとめ
1年以内に戻るなら、再入国許可は要りません。EDカードにチェックするだけ、無料。ただし在留期限が先なら在留期限まで、海外での延長は不可。
1年を超える可能性が少しでもあるなら、出る前に通常の再入国許可(4,000円/7,000円・その日に出る)。領事館で延長できる道が残ります。期限を過ぎれば、査証からやり直しです。
出典(公式):出入国在留管理庁「みなし再入国許可(入管法第26条の2)」/同「再入国許可申請」/同「Q&A在留管理制度」/出入国管理及び難民認定法(e-Gov)第26条・第26条の2(いずれも2026年9月16日に確認)/法務省 広報誌「あかれんが」Vol.39「新しい在留管理制度について」(みなし再入国許可の開始日)(2026年9月26日確認)
役に立ったら、友達にも教えてください
Found this useful? Share it with a friend who lives in Japan.
ほかのことを探していますか
この記事の図は、出典としてリンクを付ければ、商用でも自由に使えます。図の使い方

