外国人が解雇されたら2026|予告手当30日分・理由の証明書・ビザは14日と3か月

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外国人が解雇されたら、予告は30日前(足りなければ予告手当)、解雇の理由は紙で求められ、就労の在留資格の人は14日以内に入管へ届出をすることを示すアイキャッチ 守る力
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この記事は2026年9月23日に、労働基準法・労働契約法・雇用保険法・入管法の条文(e-Gov)、厚生労働省の解雇・雇止めの案内と告示、ハローワーク、出入国在留管理庁のページを本文まで開いて確かめました。

先に結論

  • 解雇とは、会社の側から一方的に労働契約を終わらせることです。客観的に合理的な理由がなく、社会通念上相当と認められない解雇は無効です(労働契約法16条)。国籍での差別も禁止です。
  • 予告は30日前。足りなければ、足りない日数分の平均賃金(解雇予告手当)を払う義務があります。「明日から来なくていい」なら30日分。アルバイトでも同じです。
  • 解雇の理由は、紙で求められます。求められたら、会社は遅滞なく証明書を出さなければなりません(労働基準法22条)。
  • 契約社員の雇い止めにもルールがあります。3回以上更新したか、1年を超えて働いている人には30日前の予告が要ります。更新されて当然と思える状態なら、理由のない雇い止めは認められません。
  • 就労の在留資格の人は、14日以内に入管へ届出を。仕事をしない状態が3か月続くと取消しの対象ですが、就職活動をしていれば「正当な理由」の例に入ります。失業保険は、解雇なら7日の待期のあとから。
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これが分かると、「明日から来なくていい」と言われたその場で、予告手当と理由の証明書を求められます。在留資格の14日と3か月にも、何から手を付けるか迷わずに動けます。

閉店後、店長に呼ばれた。「明日から来なくていいから」。理由を聞いても、「会社の判断だから」としか言わない。日本人の同僚は「ひどいね」と言ってくれるけれど、予告手当の話も、ビザの話も出てきません。同僚にとって、仕事を失うのは仕事だけの話だからです。あなたにとっては、在留資格の話でもあります。

外国人が解雇されたらどうなる?——理由のない解雇は無効

解雇とは、会社の側から一方的に労働契約を終わらせることです。自分から辞める退職とも、話し合って決める合意退職とも違います。

労働契約法16条は、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない」解雇を無効としています。厚生労働省は、1回の失敗ですぐに解雇が認められることはない、と説明しています。落ち度の程度や会社の損害、やむを得ない事情があったかを合わせて、最後は裁判所が判断します。不況を理由に人を減らす「整理解雇」は、会社側の事情なので、さらに厳しく見られます。

外国人かどうかは関係ありません。労働基準法3条は、国籍を理由に労働条件で差別することを禁じています。ほかにも、労働基準監督署への申告、妊娠・出産・産休、育休の申出、パワハラの相談、労働組合への加入。これらを理由にする解雇は、法律で禁じられています(厚生労働省のまとめ)。

会社は、就業規則に解雇の事由を書いておかなければなりません。どの事由に当たるとして解雇されたのか。そこを確かめるのが最初の一歩です。

解雇予告とは?——30日前か、30日分の解雇予告手当

解雇予告と予告手当の数え方の図。30日前に予告されたら予告手当は0日分。10日前に予告されたら20日分の予告手当を払う。「明日から来なくていい」と言われたら30日分を払う。予告の日数と手当の日数を足して30日以上。1日分は平均賃金で、直前3か月の賃金の合計をその3か月の暦日数で割る。月給25万円なら75万円÷92日で約8,152円、30日分で約24万5千円。時給1,200円で1日5時間、3か月に36日働いた人は、最低保障の21万6千円÷36日×60%=3,600円を使い、30日分で10万8千円。予告も手当も要らないのは、日雇い、2か月以内の契約、季節の仕事で4か月以内、試用期間14日以内(その期間を超えて働き続けたら必要)と、監督署長の認定を受けたときだけ。バイトでも正社員でも国籍が何でも同じルール。

理由があっても、会社は少なくとも30日前に解雇を予告しなければなりません(労働基準法20条)。予告しないなら、30日分以上の平均賃金を払います。これが「解雇予告手当」です。予告と手当は足し算できるので、10日前に予告された人には、残り20日分を払う必要があります(厚生労働省の例)。

1日分の「平均賃金」は、直前3か月の賃金の合計を、その3か月の暦日数(休日も含む)で割って出します(労働基準法12条)。給料の締切日があれば、直前の締切日からさかのぼります。ボーナスは入れません。

月給25万円の人なら、75万円÷92日で1日約8,152円。30日分は約24万5千円です。時給・日給の人には最低ラインがあり、「賃金の合計÷働いた日数×60%」を下回りません。時給1,200円で1日5時間、3か月に36日働いた人なら、21万6千円÷36日×60%=3,600円。30日分で10万8千円です。

予告も手当も要らない例外は、法律で決まっています(21条)。日雇い、2か月以内の期間を決めた契約、季節の仕事で4か月以内の契約、試用期間中の人。ただし、日雇いは1か月、試用期間は14日、ほかは決めた期間を超えて続けて働いたら、予告が必要になります。

天災などで事業が続けられないときと、労働者の責任による解雇も、労働基準監督署長の認定を受けた場合に限って例外です(20条)。認定がなければ、「あなたのミスだから」と言われても予告か手当が要ります。

解雇の理由は聞ける?——「解雇理由証明書」を紙で求める

聞けます。しかも紙で。解雇を予告された日から辞める日までの間に、解雇の理由の証明書を求めたら、会社は遅滞なく出さなければなりません(労働基準法22条2項)。辞めたあとでも、「退職の事由(解雇の場合はその理由)」を書いた退職証明書を求められます(同1項)。出さない会社は、30万円以下の罰金の対象です(120条)。

求めるのは、メールなど記録が残る形で。書いてほしいのは、就業規則のどの解雇事由に当たるのかと、その具体的な事実です。厚生労働省も、解雇の有効性を争うときに役立つとしています。

証明書と一緒に、手元に次のものを集めておきます。

  • 解雇を伝えられた日付と、言われた言葉のメモ
  • 解雇通知書・解雇理由証明書
  • 労働条件通知書か雇用契約書(契約期間と、更新があるかが書いてある)
  • 就業規則の、解雇の事由が書いてあるページ
  • 直前3か月分の給与明細(予告手当の計算に使う)

雇い止めとは?——契約社員でも30日前の予告と理由が要る

雇い止めとは、期間を決めた契約(有期労働契約)が終わるときに、会社が更新しないことです。期間が終われば契約も終わるのが原則ですが、次のルールがあります。

  • 30日前の予告——3回以上更新したか、雇われてから1年を超えて続けて働いている人には、期間が終わる30日前までに予告が要ります。最初から「更新しない」と示されていた契約は除きます(厚生労働省告示「有期労働契約の締結、更新、雇止め等に関する基準」2条)。
  • 理由の証明書——求めたら、会社は遅滞なく出します。更新されなかったあとでも同じです(同3条)。
  • 理由が要る場合——何度も更新されて期間の決まっていない契約と変わらないとき、または更新を期待する合理的な理由があるとき。理由のない雇い止めは認められず、同じ条件で更新されたものとみなされます(労働契約法19条)。
  • 期間の途中の解雇——やむを得ない事由がなければできません(労働契約法17条)。

19条が働くのは、あなたが更新を申し込んだときです。条文は、期間が終わるまでに更新を申し込むか、終わったあと遅滞なく契約を申し込むことを条件にしています。「更新を希望します」と、メールなど記録の残る形で伝えておいてください。

2024年4月からは、会社が「更新は◯回まで」という上限を途中で新しく決めたり短くしたりするとき、前もって理由を説明することになりました(同基準1条)。

試用期間中の解雇は仕方ない?——14日を超えたら予告が要る

試用期間でも、雇われて14日を超えていれば、30日前の予告か予告手当が要ります(労働基準法21条)。

理由も要ります。厚生労働省は裁判例をもとに、試用期間中の解約は通常の解雇より広く認められるものの、客観的に合理的な理由があり社会通念上相当な場合に限られる、としています。雇ったときには知りえなかった事実が試用期間中に分かった、というような場合です(中央労働委員会の事例集)。「試用期間だから」は、それだけでは理由になりません。

労災や産休で休んでいる間に解雇される?——その間と30日間はできない

仕事のケガや病気で療養のために休んでいる期間と、そのあとの30日間。産前産後休業の期間と、そのあとの30日間。この間、会社はあなたを解雇できません(労働基準法19条)。例外は、療養を始めて3年たっても治らず会社が打切補償を払う場合(81条)と、天災などで事業が続けられず監督署長の認定を受けた場合だけです。

休んでいる間の治療費と生活費は、仕事のケガなら労災保険から出ます。産休中の給付は産休・育休の記事で金額を確かめてください。

「辞めてくれ」と言われたら?——退職勧奨は解雇ではない

会社が「辞めてくれないか」と勧めるのは退職勧奨で、解雇とは別物です。応じるかどうかは、あなたが決めます。厚生労働省は、自由な意思決定を妨げるような退職勧奨は、違法な権利侵害に当たる場合がある、としています。

勧められて辞めた場合も、自己都合の退職にはなりません(厚生労働省)。ハローワークでも、解雇と同じ「特定受給資格者」に入ります。気をつけたいのは離職票です。辞める前に本人が離職証明書の離職理由を確認することになっているので、「自己都合」と書かれていたら、その場で指摘してください。あとからでも、ハローワークに異議を伝えれば、事実を調べて判定します。

解雇されたらビザはどうなる?——14日以内の届出と「3か月」

解雇されたあとの順番の図。当日は、解雇の理由の証明書を紙で求め、予告手当も確認する。14日以内に入管へ契約終了の届出をする(オンライン可)。すぐにハローワークで求職の申込みをする。会社都合なら7日の待期のあとから失業保険の対象。3か月までは就職活動の記録を残す。これが在留資格の取消しの正当な理由の例になる。次の仕事が決まったら在留資格の範囲か確かめ、新しい契約も14日以内に届け出る。納得できないときは総合労働相談コーナー(全国378か所・予約不要・無料・外国語も)。夜と土日の電話は労働条件相談ほっとライン(無料)日本語0120-811-610、英語0120-531-401。永住者・日本人の配偶者等・定住者は、仕事を失っても入管への届出も3か月の取消しもない。

解雇されても、ビザ(在留資格)がその日に消えるわけではありません。ただ、就労の在留資格の人には、2つの時計が動き始めます。

1つ目は14日です。技術・人文知識・国際業務、特定技能、技能、介護などの人は、会社との契約が終わった日から14日以内に「契約機関に関する届出」を出します。経営・管理、企業内転勤、技能実習などの人は「活動機関に関する届出」です(入管法19条の16)。オンラインでも出せます。出さないと、20万円以下の罰金の対象です。

2つ目は3か月です。在留資格の活動を続けて3か月以上していないと、在留資格の取消しの対象になります(入管法22条の4)。ただし「正当な理由」があれば別です。入管のQ&Aは、その例に、退職後に会社訪問をするなど具体的な就職活動をしている場合を挙げています。ハローワークの受付票、応募した会社と日付、面接の記録を、今日から残してください。取消しの手続きと数字は在留資格の取消しの記事にあります。

永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等・定住者の人には、この届出も3か月の取消しもありません。仕事が在留資格の「活動」になっていないからです。留学生がアルバイトを解雇された場合も、「留学」の活動は勉強なので、入管への届出は要りません。

倒産や事業縮小による解雇などで、3か月たっても次が見つからない人には別の道もあります。特定技能への移行を目指すなら、「特定活動(就労継続支援)」への変更を申請できる場合があります(出入国在留管理庁)。手順は特定技能の転職の記事にあります。次の仕事が決まったら、在留資格の範囲に入る仕事かを確かめ、新しい契約も14日以内に届け出ます。

解雇されたら失業保険は?——会社都合なら7日の待期のあとから

解雇された人は、ハローワークで「特定受給資格者」として扱われます。条件は、辞める前の1年間に雇用保険の被保険者期間が6か月以上あること(自己都合は2年間に12か月以上)。自己都合の人にある「給付制限」がなく、求職の申込みから7日の待期が終われば支給の対象です(雇用保険法21条・33条)。日数は年齢と加入年数で90〜330日です。

雇い止めも近い扱いです。更新されて3年以上働いた人と、「更新する」と示されていた人は特定受給資格者。更新を希望したのに合意できなかった人は「特定理由離職者」です。例外は、自分の責任が重い理由での解雇(重責解雇)で、1〜3か月の範囲で給付制限がかかります(33条)。

金額と手続きは外国人の失業保険の記事にあります。辞めた翌日からの健康保険と年金は、自分から辞めた人と同じ手続きです。退職手続きの記事で、3か所に出す順番を確かめてください。

いくら受け取れる?相談にお金はかかる?

何に いくら
解雇予告手当 平均賃金×(30日-予告した日数)
辞めたあとに残っている給料 請求すれば7日以内に払う義務(労働基準法23条)
法律に反する解雇で、無効とされた場合 解雇の日からの賃金を受ける権利
総合労働相談コーナー・労働基準監督署での相談 無料
労働局の助言・指導、あっせん 無料
労働条件相談ほっとライン(電話) 無料

退職金は法律で一律にもらえるお金ではなく、会社が制度を決めている場合に就業規則で決まります(労働基準法89条)。

会社がルールを破ったら?——監督署と総合労働相談コーナーへ

予告も手当もなく解雇する、労災や産休で休んでいる人を解雇する。これは労働基準法違反で、6か月以下の拘禁刑か30万円以下の罰金の対象です(119条)。こうした違反は、職場を担当する労働基準監督署に申告できます。申告したことを理由に解雇するのも禁止です(104条)。

「理由に納得できない」「この解雇は無効だと思う」という争いは、民事の問題です。窓口は都道府県労働局の総合労働相談コーナーです。

  • 総合労働相談コーナー——全国378か所。予約不要・無料で、解雇・雇止めも対象です。外国人労働者の多様な言語での相談も受けています。土日祝日と年末年始は休み。ここで、労働局長の助言・指導や、専門家が間に入るあっせん(無料・非公開)も申し込めます。
  • 労働条件相談ほっとライン——厚生労働省の委託事業の無料電話。平日17〜22時、土日祝日9〜21時。日本語0120-811-610、英語0120-531-401、中国語0120-531-402は毎日。ベトナム語0120-531-406は火・水・金・土・日、ネパール語0120-531-408は水・日です。

終わりの判断——自分はどれか

  1. 「明日から来なくていい」と言われた——解雇理由証明書と予告手当の支払いを、今日メールで求める。直前3か月の給与明細で、手当の額を計算しておく。
  2. 契約を更新しないと言われた——契約書で更新の回数と通算の期間を数える。続けたいなら、期間が終わる前に「更新を希望します」とメールで伝える。
  3. 「辞めてくれないか」と言われた——その場で退職届を書かない。応じると決めたら、離職票の離職理由が「自己都合」になっていないかを確かめる。
  4. もう解雇されて、就労の在留資格で日本に残る——今日から14日以内に入管へ届出を出す。ハローワークで求職の申込みをして、応募と面接の記録を残し始める。

よくある質問(FAQ)

Q. 外国人でも解雇予告手当はもらえますか?

もらえます。国籍による差別は禁止で、アルバイトでも同じです。要らないのは、日雇い・2か月以内の契約・試用期間14日以内の人など(その期間を超えて働いたら必要)と、監督署長の認定がある場合だけです。

Q. 解雇予告手当はいくらですか?

平均賃金に、30日から予告した日数を引いた日数を掛けた額です。月給25万円で即日解雇なら、約24万5千円です。

Q. 解雇の理由を教えてもらえません。

解雇理由証明書を求めてください。会社は遅滞なく出す義務があり(労働基準法22条)、出さなければ30万円以下の罰金の対象です。

Q. 契約社員の雇い止めにも予告は要りますか?

3回以上更新したか、1年を超えて続けて働いている人には、30日前までの予告が要ります。最初から「更新しない」と示されていた契約は除きます。

Q. 解雇されたら、ビザはどうなりますか?

すぐには消えません。就労の在留資格の人は、14日以内に入管へ届出を出します。3か月の無活動は取消しの対象ですが、就職活動をしていれば正当な理由の例です。

Q. 解雇されたら、失業保険はすぐもらえますか?

求職の申込みから7日の待期のあと、支給の対象になります。給付制限はありません。ただし自分の責任が重い理由での解雇は別です。

まとめ

解雇は、会社がいつでも自由にできるものではありません。理由がなければ無効で、理由があっても30日前の予告か、足りない日数分の予告手当が要ります。契約社員の雇い止めにも、予告と理由が要る場面があります。

就労の在留資格の人は、解雇された日から14日と3か月の時計が動きます。入管への届出を出し、ハローワークに行き、就職活動の記録を残す。納得できない解雇は、無料の総合労働相談コーナーに持ち込めます。言われたその日に、理由の証明書を求めることから始めてください。

出典(公式):労働基準法 第3条・第12条・第19〜23条・第81条・第89条・第104条・第114条・第119条・第120条(e-Gov)労働契約法 第16〜19条(e-Gov)厚生労働省「有期労働契約の締結、更新、雇止め等に関する基準」同「労働契約の終了に関するルール」同「確かめよう労働条件:退職、解雇、雇止めなど」ハローワーク「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」出入国在留管理庁「在留資格の取消し」同「出入国審査・在留審査Q&A」厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」同「外国人労働者向け相談機関」。いずれも2026年9月23日に確認したものです。個別の解雇が有効かどうかは、最終的には裁判所が判断します。

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