この記事は2026年10月9日に、厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況(2025年10月末・本文と別表)と、出入国在留管理庁の在留資格・資格外活動許可の案内で確かめて書いています。
先に結論
- 日本で働く外国人は257万1,037人で、いちばん多いのは製造業です。全体の24.7%を占め、次がサービス業(他)の15.2%、卸売・小売業の13.3%、宿泊・飲食業の12.4%です。
- 業種の並び方は在留資格ごとにまるで違います。技能実習は製造業44.5%と建設業24.0%、留学は宿泊・飲食業34.8%、技人国は製造・卸売小売・サービス・情報通信に散ります。自分の在留資格の行を見てください。
- この表の「業種」は、勤め先の会社の仕事の種類です。あなたがする仕事の中身(職種)ではありません。製造業の会社に勤めても、仕事が機械の設計なのか、未経験でもすぐ慣れる現場の作業なのかで、技人国の対象になるかが変わります。
- 表にあるのは8つの業種で、全体の86.4%です。残りの13.6%は、表に列のない業種で働く人です。特定技能の人数は、届出の仕組み上、少なく出ることがあります。
- この数字は「どこに人がいるか」であって、採用されやすさではありません。多い業種が入りやすい、少ない業種が入りにくいとは言えません。
これが分かると、自分と同じ在留資格の人がどの業種に多いかを、自分の行で確かめられます。次に探す仕事の業種を、「みんなが言うから」ではなく数字で選べます。
日本で働いて3年になる。同じ国の友だちは工場にいて、別の友だちはホテルにいて、もう一人はIT企業にいる。「外国人はどこで働くのが普通なの?」と聞かれても、自分の知っている3人しか答えられません。日本の統計は、そこを「何の業種の会社か」で数えています。
業種とは、勤め先の会社が何で稼いでいるかの分類です。製造業、卸売・小売業、宿泊・飲食業などがそうです。職種とは、あなたが毎日する仕事の中身のことで、事務、調理、設計などがそうです。厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出とは、会社が外国人を雇い入れたときと辞めたときに、ハローワークへ届け出る制度です。厚生労働省の2025年10月末のまとめは、この届出を集計しています。特別永住者と、在留資格が外交・公用の人は含まれません。
外国人が働く業種は?——257万人のうち、製造業が24.7%
2025年10月末に届け出られた外国人労働者は257万1,037人でした。前の年より26万8,450人(11.7%)増えています。外国人を雇う事業所は37万1,215か所です。

情報通信業は3.8%、教育・学習支援業は3.2%です。この8つの業種を合わせて86.4%になります。厚生労働省の表に列がない業種で働く人が、残りの13.6%です。
「サービス業(他)」は、名前のとおり、ほかの分類に入らないサービスをまとめた箱です。同じ別表で見ると、この箱の外国人39万1,946人のうち、勤め先が派遣・請負の事業所の人が25万7,633人で、65.7%を占めます。ただし、派遣・請負の事業所で働く全員が派遣労働者というわけではない、と厚生労働省は注意書きに書いています。
ここから先は、在留資格ごとに見ます。全体の数字は、在留資格ごとの違いを平均したものだからです。
技人国の人はどの業種で働いている?——1つに集中せず散る
技人国(技術・人文知識・国際業務)の労働者は46万8,068人です。

製造業が18.3%、卸売・小売業が17.2%、サービス業(他)が16.7%、情報通信業が14.1%で、4つがほぼ並びます(図には8業種すべてを出しています)。一方、表に列のない業種が18.2%あり、全体の13.6%より大きくなっています。技人国の人は、表に出ない業種にも広く散っています。
散る理由は、仕事の中身で在留資格が決まるからだと読めます。出入国在留管理庁が挙げる該当例は、機械工学等の技術者、通訳、デザイナー、私企業の語学教師、マーケティング業務従事者です。こうした仕事は、どの業種の会社にもあります。
ここで間違えやすいのが、「製造業が最多なら、工場で働ける」という読み方です。製造業の会社に勤める技人国の人は、技術者などの仕事の範囲で働くことになります。入管庁のガイドラインは、求人に「未経験可、すぐに慣れます」と書かれるような仕事や、学歴・実務経験の条件を満たさない日本人従業員が一般的にしている仕事は対象にならない、としています(ガイドライン)。日本人従業員も入社当初に同じ研修を受け、今後の技人国の仕事に必要な研修は、条件つきで認められます。範囲と、範囲外で働いたときの扱いは、技人国ビザでできる仕事の記事に整理しています。業種ではなく仕事の中身で判断される理由が、そこで確かめられます。
特定技能と技能実習の人はどの業種?——製造業が最も多く、あとは分かれる
特定技能は28万6,225人、技能実習は49万9,394人です。

特定技能は、製造業が35.0%でいちばん多く、医療・福祉が19.5%、宿泊・飲食業が10.9%と続きます。技能実習は、製造業が44.5%、建設業が24.0%、卸売・小売業が9.2%です。ほかの業種は、この上位3つの下に並びます。
特定技能の数字には、注意が1つあります。技能実習などから特定技能へ移るとき、辞めずに同じ事業主のもとで続ける場合は、外国人雇用状況の届出が義務付けられていません。そのため、特定技能の人数は、実際より少なく出ている可能性があります。業種の割合も、同じ影響を受けるかもしれません。
もう1つ、この表の「業種」は、勤め先の会社の分類です。特定技能の「分野」(介護、外食業など)という別の分け方とは、同じではありません。特定技能の分野と試験は、特定技能の記事で確かめられます。分野と試験の選び方は、そちらで確かめられます。
留学の人はどの業種でアルバイトをしている?——宿泊・飲食と卸売・小売で5割強
留学の在留資格で働いている人は35万2,791人です。この数字は、資格外活動の許可を受けて働いている人の一部です。資格外活動全体は44万9,324人です。

宿泊・飲食業が34.8%、卸売・小売業が21.6%、サービス業(他)が19.3%です。上の2つを足すと56.4%になります。製造業は5.9%、教育・学習支援業は4.8%です。
あなたの国では、学生のアルバイトはどんな仕事でも自由だったかもしれません。日本では、留学の在留資格で働くときに、資格外活動の許可が要ります。出入国在留管理庁の案内では、許可を受けると、週28時間以内(学校の長期休みは1日8時間以内)で働けます。この枠を超える仕事や、枠の外の仕事は、別の許可の対象です。28時間の数え方や、掛け持ちのときの合計は、留学生のアルバイトの記事が詳しいです。
アルバイトのあとの就職は、数字が変わります。出入国在留管理庁の令和6年の留学生の就職状況(2025年11月公表)は、就職が許可された人の業種を別に集計していて、最多は製造業の13.6%、次が小売業の10.2%、情報通信業の9.3%です。これは別の測り方なので、この記事の表とは混ぜて読めません。就職先の中身は、留学生の就職先の記事に書いています。
永住者・日本人の配偶者等・定住者の人はどの業種?——製造業とサービス業(他)
身分に基づく在留資格は、人数も多く、仕事の種類が在留資格で決められていません。

人数は、永住者が39万7,095人、日本人の配偶者等が10万498人、定住者が12万8,530人です。永住者は製造業24.2%、サービス業(他)20.4%、卸売・小売業14.0%です。日本人の配偶者等も、同じ3つが並びます。定住者だけは順番が違い、サービス業(他)が34.3%で最多、製造業が29.6%です。身分系は、入管法第2条の2で「身分若しくは地位を有する者としての活動」とされ、技人国のように活動の種類が決められていません(入管法)。そのため、ほかの在留資格より業種を広く選べます。そのなかで、製造業とサービス業(他)に多くいます。
学歴がない人が、身分系・技人国・特定技能のどのルートで働けるかは、学歴がなくても働く方法の記事で比べています。
特定活動は11万1,074人で、サービス業(他)20.5%、製造業17.2%、宿泊・飲食業17.1%です。ただし特定活動は、ワーキング・ホリデーなど、いくつもの活動を1つにまとめた行です。ここから自分の業種は読めないので、この記事では中身を分けません。
この数字を読み違えないために——4つの落とし穴

- 業種は勤め先の事業所の事業で決まります。表の業種名は日本標準産業分類の区分で、その分類は事業所で行われている経済活動で決めます(総務省「一般原則」)。あなたの職種ではありません。
- 人数は、会社が届け出た分だけです。特定技能は、届出が要らない移り方があって、少なく出ることがあります。
- 表にあるのは8つの業種です。全体の13.6%は表に列のない業種の人で、技人国では18.2%がそこに入ります。
- 留学の行は、アルバイトです。就職したあとの業種とは別に数えられます。
この表から言えるのは、「どの業種に人がいるか」までです。どの業種が採りやすいか、どの業種でビザが出やすいかは、この数字からは分かりません。採りやすさは、募集の数と条件を見ないと分かりません。
給料のほうは、業種でなく在留資格ごとに別の統計があります。外国人の就職と給料の記事で、ビザ別の月給と「日本人と同等以上」のルールが確かめられます。業種を決めたあと、仕事の見つけ方を知りたいときは、外国人の仕事はどう見つかっているかの記事が、入職経路の実態調査をまとめています。こちらは別の調査で、この記事の257万人とは測り方が違います。
終わりの判断——自分はどれか
- 技人国で働いている、または目指している——同じ在留資格の人は製造業・卸売小売・サービス・情報通信に散っている。今日、いまの(または応募する)仕事の中身を1行で書き、技人国の該当例(技術者・通訳・デザイナー・語学教師・マーケティング)に当たるかを確かめる。
- 特定技能か技能実習で、次の職場を考えている——製造業と建設業に集中していて、特定技能は数字が少なめに出る。今日、自分の分野が属する業種を、勤め先の会社の仕事の種類で1つ書き出す。
- 留学で、アルバイトを探している——宿泊・飲食と卸売・小売で5割強で、週28時間の枠がある。今日、気になるバイトの仕事の内容と週の時間を書き、枠に入るかを数える。
- 永住者・日本人の配偶者等・定住者で、仕事を変えたい——仕事の種類は在留資格で決まらず、製造業とサービス業(他)が多い。今日、行きたい業種を1つ選び、その業種の求人を3件、実際に開いて見る。
よくある質問(FAQ)
Q. 外国人がいちばん多く働いている業種は何ですか?
製造業です。2025年10月末の届出で、外国人労働者257万1,037人の24.7%を占めます。次がサービス業(他)の15.2%、卸売・小売業の13.3%、宿泊・飲食業の12.4%です。
Q. 自分の在留資格だと、どの業種が多いですか?
在留資格ごとに違います。技能実習は製造業44.5%と建設業24.0%、特定技能は製造業35.0%と医療・福祉19.5%、留学は宿泊・飲食業34.8%と卸売・小売業21.6%です。技人国は製造業18.3%、卸売・小売業17.2%、サービス業(他)16.7%、情報通信業14.1%に散ります。
Q. 技人国でも、製造業の工場で働けますか?
業種と仕事の中身は別です。製造業の会社に勤める技人国の人は18.3%いますが、仕事の中身が機械工学などの技術者のような範囲に入っている必要があります。「未経験可」と書かれるような、学歴や経験がなくても日本人が一般的にしている仕事は対象になりません(入管庁のガイドライン)。日本人従業員も入社当初に同じ研修を受け、今後の技人国の仕事に必要な研修は、条件つきで認められます。
Q. 特定技能の人数は正確ですか?
少なめに出ている可能性があります。技能実習などから特定技能へ、辞めずに同じ事業主のもとで移る場合は、届出が義務付けられていません。厚生労働省も注意書きで触れています。
Q. 留学生のアルバイトで多い業種は何ですか?
宿泊・飲食業が34.8%、卸売・小売業が21.6%、サービス業(他)が19.3%です。働けるのは資格外活動の許可を受けた人で、週28時間以内(学校の長期休みは1日8時間以内)です。
Q. 表にない業種で働いている人はいますか?
います。厚生労働省の表の8業種で全体の86.4%で、残りの13.6%は表に列のない業種で働く人です。技人国の人では、表に入らない割合が18.2%になります。
まとめ
日本の外国人労働者257万1,037人は、製造業24.7%、サービス業(他)15.2%、卸売・小売業13.3%、宿泊・飲食業12.4%に多く勤めています。ただし並び方は在留資格ごとに違い、技能実習は製造と建設、留学は宿泊・飲食と卸売・小売、技人国は散ります。大事なのは、全体の数字でなく自分の在留資格の行です。
この表の業種は、勤め先の会社の分類で、仕事の中身ではありません。特定技能の人数は少なめに出る可能性があり、表に列のない業種が13.6%あります。「多い業種が入りやすい」とは読まずに、自分の行で今の位置を確かめ、次に探す仕事の業種を決める材料にしてください。
出典(公式):厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)」(本文・別表)/出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務」/同「ガイドライン」/入管法(e-Gov法令検索)/総務省「日本標準産業分類の一般原則」/同「資格外活動許可申請」/同「留学の資格外活動」/同「令和6年における留学生の日本企業等への就職状況について」。2026年10月9日に確認したものです。統計の数字は、次の発表で変わります。
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