冬の電気代が高いのはなぜ?2026|計算の仕方・暖房20℃・石油ストーブの注意

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冬の電気代が高いのはなぜ?のアイキャッチ。設定20℃のエアコン、石油ストーブ、厚手のカーテンを掛けた窓 暮らし
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この記事は2026年9月30日に、東京電力エナジーパートナーの料金単価表・燃料費調整のお知らせ・11月1日からの料金見直し、経済産業省の再エネ賦課金の発表、資源エネルギー庁の省エネポータルと電気・ガス料金支援のページ、東京消防庁と消費者庁の石油ストーブの注意で確かめて書いています。

先に結論

  • 冬の電気代が高いのは、暖房で使う量が増えるうえ、使うほど1kWhの単価が上がるからです。東京電力の従量電灯Bでは、120kWhまで29.85円、300kWhを超えると40.54円です(2026年11月から)。
  • 電気代は「基本料金+電力量料金+再エネ賦課金」です。電力量料金には燃料費調整額が足し引きされます。燃料費調整額とは、燃料の値段に合わせて毎月1kWhあたりで足し引きされる調整額のことです。
  • 国の目安は、冬の暖房時の室温20℃です。エアコンの設定を21℃から20℃にすると、条件つきで年約1,650円の節約になると資源エネルギー庁は示しています。
  • 石油ストーブは、必ず消してから給油します。ガソリンは少しでも混ざると火事のおそれがあり、使うときは定期的に窓を開けて換気します。
  • 国の電気代の値引きは、2026年9月使用分までです。10月使用分からの支援は、9月30日時点で発表されていません。
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これが分かると、請求書の数字がどこから来ているかを読めるので、冬の前に「どこを削れば下がるか」を自分で決められます。石油ストーブを使う人は、火事と一酸化炭素中毒を避ける手順も一度で覚えられます。

12月、部屋にあるのはエアコン1台だけ。廊下も浴室も冷たく、朝は布団から出られません。エアコンをつけっぱなしにした月の請求書を見て、秋よりずっと大きい数字に驚きます。日本人の友達に「なんでこんなに高いの?」と聞いても、「冬はそういうものだよ」としか返ってきません。友達も、請求書のどの行が何なのかは知らないからです。

冬の電気代が高いのはなぜ?——使う量が増え、単価も上の段に上がる

理由は2つあります。1つ目は、暖房で使う電気の量そのものが増えることです。資源エネルギー庁は、総務省の家計調査から、2人以上の世帯が使う電気の量を1月529kWh、2月527kWh、3月452kWhとしています(2022年1月〜2025年7月の平均)。

2つ目は、使うほど1kWhの値段が上がる仕組みです。東京電力の従量電灯Bでは、2026年11月1日から、最初の120kWhまでが1kWh29.85円、120kWhを超えて300kWhまでが36.45円、300kWhを超えた分が40.54円になります(燃料費調整額を含まない税込の単価)。

東京電力の従量電灯Bで2026年11月からの1kWhあたりの単価を、使った量の3段階で比べた階段の図。120kWhまでは29.85円、120kWhを超えて300kWhまでは36.45円、300kWhを超えた分は40.54円。2人以上の世帯の1月の平均使用量529kWh(2022年から2025年の平均)は、一番高い300kWh超の段に入る。

1月に529kWh使う家なら、300kWhを超えた229kWh分が、一番高い段の単価で数えられます。冬の請求が夏や秋より大きく跳ねるのは、この2つが重なるからです。

電気代の計算方法は?——基本料金+電力量料金+再エネ賦課金

請求書を開くと、1kWhの値段が一つだけ書いてあると思う。あなたの国では、それが普通かもしれません。日本では、東京電力の従量電灯Bのように、使った量で単価が変わるプランがあります。自分の請求書にどのプラン名が書いてあるかを、まず見てください。

東京電力の料金計算式では、従量電灯Bの電気代は次の足し算です。

  • 基本料金:契約したアンペア(A)で決まる毎月の固定額。11月からは30Aで1,176.18円、20Aで784.12円
  • 電力量料金:使ったkWhに3段階の単価を掛けた額に、燃料費調整額を足し引きしたもの
  • 再エネ賦課金:使ったkWhに4.18円を掛けた額

燃料費調整額とは、原油・LNG・石炭の値動きを電気代に反映させる調整額です。東京電力の説明では、3か月間の輸入価格から毎月の単価を決め、2か月後の電気代に反映します。単価はマイナスにもなります。関東の2026年11月分は1kWhあたり−5.33円で、使った量に応じて差し引かれます。

再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)とは、再生可能エネルギーの電気を買い取る費用を、電気を使う人みんなで負担するお金です。経済産業省は2026年度の単価を1kWhあたり4.18円としていて、2026年5月検針分から2027年4月検針分まで使われます。

東京電力の平均モデル(従量電灯B・30A・月260kWh)の2026年11月分の電気代9,561円の内訳を棒の長さで示した図。基本料金1,176円、電力量料金7,299円(燃料費調整額マイナス5.33円/kWhを含む)、再エネ賦課金1,086円。

東京電力が示す平均モデル(従量電灯B・30A・月260kWh)では、2026年11月分は9,561円です。10月分は国の値引きを含めて8,275円だったので、支援が終わる月と料金の見直しが重なり、同じ使い方でも請求は1,286円上がります。ほかの電力会社やプランでは単価が違うので、自分の契約の料金表で同じ計算をしてください。

契約アンペアを下げると基本料金は下がります。ただし、同時に使える電気の量も減るので、エアコンと電子レンジを一緒に使うとブレーカーが落ちることがあります。電力会社を選び直すこともできます。その手順は電気・ガス・水道の手続きの記事で、会社を変えても電気の質は同じ、という国の説明と一緒にまとめています。

エアコン暖房の設定温度は?——国の目安は室温20℃

資源エネルギー庁の省エネポータルは、冬の暖房時の室温を20℃を目安に、としています。そのうえで、エアコン暖房の使い方ごとに、1年でどれだけ節約になるかを数字で出しています。

エアコン暖房の使い方ごとの年間の節約額を棒の長さで比べた図。2.2kWのエアコンで、1kWhを31円として換算。外気6℃・1日9時間で設定を21℃から20℃にすると約1,650円、設定20℃で暖房を1日1時間短くすると約1,260円、月に1〜2回フィルターを掃除すると目詰まりしている場合と比べて約990円。

この金額には条件があります。2.2kWのエアコンで、1kWhを31円として換算した数字です。いまの東京電力の単価はこれより高い段もあるので、実際の節約額は契約と使い方で変わります。数字の大きさより、順番を見てください。まず設定を1℃下げる。次に、つけている時間を短くする。フィルターは月に1〜2回掃除する。

ドアや窓の開け閉めを少なくする、室外機の吹出口の前に物を置かない、も同じページにあります。暖まった空気を回すために扇風機を一緒に使う方法も書かれています。寒いときに設定温度を上げる前に、1枚多く着るのも、国が勧めているやり方です。

エアコン以外の暖房の電気代を下げるには?——窓・カーテン・こたつ

部屋の熱がどこから逃げるかを知ると、お金をかけずに打てる手が見えます。資源エネルギー庁の省エネ住宅のページによると、冬の暖房時に室内から逃げる熱の約6割は、窓などの開口部からです。

冬の暖房時に室内から逃げる熱の約6割が窓などの開口部からであることを、帯の長さで示した図(資源エネルギー庁)。対策として、厚手で床まで届く長さのカーテンを使う。

賃貸では窓を替えられません。できるのはカーテンです。省エネポータルは、暖房時は厚手のカーテンを使い、床まで届く長いカーテンの方が効果的だとしています。

こたつと電気カーペットにも、同じページに数字があります。

  • こたつ:こたつ布団に上掛けと敷布団を合わせて使うと年約1,010円、温度を「強」から「中」にすると年約1,520円(どちらも1日5時間)
  • 電気カーペット:3畳用で「強」から「中」にすると年約5,770円(1日5時間)。床にじかに敷かず、下に断熱マットを敷く

こたつは主に腰から下を温める道具なので、上半身には1枚多めに着る、とも書かれています。ほかの暖房と一緒に使うなら、温度は控えめにします。

石油ストーブの注意点は?——消してから給油、ガソリンは厳禁

石油ストーブと石油ファンヒーターは灯油を燃やします。東京消防庁によると、令和4年に東京消防庁の管内で石油ストーブか石油ファンヒーターが原因の火災は20件あり、石油を使う機器の火災の半数以上でした。ストーブを消さずに手動ポンプで灯油を入れて火事になった例もあります。

石油ストーブの給油の順番の図。1ストーブを消す、2新しい灯油だけを入れる、3タンクの蓋を引っ張って閉まっているか確認する、4火の気の無い場所で蓋を下にして漏れがないか確認する、5タンクを戻す。ガソリンは少しでも混ざると火事になるおそれがある。

消費者庁は、使い始める前と給油のたびに、次のことを確かめるよう呼びかけています。

  • 給油の前に、必ず火を消す
  • 去年の冬の灯油は使わない。古い灯油は異常燃焼や一酸化炭素が増える原因になる
  • ガソリンや混合燃料は、少しでも混ざると火事のおそれがある。灯油は灯油用のポリタンク、ガソリンは金属製の携行缶に入れ、別の場所に置く
  • 給油のあと、タンクの蓋を引っ張って閉まっているか確かめ、火の気の無い場所で蓋を下にして漏れがないか見る
  • 壁や家具、カーテン、布団から、取扱説明書にある距離を離す

事故は11月ごろから増えます。NITE(製品評価技術基盤機構)に知らされた2018〜2022年度の石油ストーブ等の事故は269件でした。使い始めの週に、この順番を体で覚えてしまうのがいちばん安全です。

借りている部屋で石油ストーブを使ってよいかは、賃貸の契約で決まります。使う前に、契約書を見るか管理会社に聞いてください。万一火事を出したとき、大家への弁償がどうなるかは賃貸の火災保険の記事で、借家人賠償責任保険の役割から確かめられます。灯油を家に置く量にも決まりがあり、東京都では200L以上で消防署への届出、1,000L以上で許可が必要です。

石油ストーブで一酸化炭素中毒になる?——換気で防ぐ

寒いので窓を全部閉め切り、ストーブをつけたまま何時間も過ごす。あなたの国では、それが普通かもしれません。日本で火を使う暖房を使うときは、定期的に窓を開けて換気します。

一酸化炭素中毒が起きる流れの図。換気不足や不完全燃焼で一酸化炭素が出る。一酸化炭素は無色で無臭なので気づけない。頭痛や意識がもうろうとする症状につながる。防ぐには、窓を定期的に開けて換気すること、掃除と点検をすること。異常を感じたら使うのをやめて換気する。

一酸化炭素は色もにおいもないので、出ていても気づけません。東京消防庁の管内では、令和2年から令和6年の5年間に、住宅で30件の一酸化炭素中毒事故がありました。いちばん多いのは1月の8件です。救急搬送された人の半数以上が、入院が必要な中等症以上でした。石油ファンヒーターの近くで2時間近く作業して頭痛を起こし、重症と診断された20代の例も載っています。

東京消防庁が挙げる防ぎ方は、換気扇を回すか定期的に窓を開けて換気すること、機器を定期的に点検・掃除すること、一酸化炭素の警報器を付けることです。使っていて少しでも変だと感じたら、止めて換気します。意識がもうろうとしている人がいれば、119番で救急車を呼ぶ手順で通報してください。

電気代の補助金は2026年の冬もある?——9月30日時点で発表なし

国は、電気とガスの請求から直接値引きする支援を、期間を区切って行ってきました。申し込みはいらず、電力会社が請求から差し引きます。

国の電気代の値引き(家庭などの低圧、1kWhあたり)のタイムライン。2026年1・2月使用分は4.5円、3月使用分は1.5円、7・9月使用分は3.5円、8月使用分は4.5円。10月以降の使用分は、2026年9月30日時点で発表されていない。

2026年1・2月使用分は1kWhあたり4.5円、3月使用分は1.5円でした(資源エネルギー庁)。夏は、7・9月使用分が3.5円、8月使用分が4.5円です(資源エネルギー庁「エネルギー価格の支援について」)。10月使用分からの電気代の支援は、2026年9月30日時点で発表されていません。この冬の予算は、値引きなしで立ててください。

プロパンガス(LPガス)は、この値引きの対象外です。国は自治体の交付金でLPガスの支援ができる枠組みを用意しているので、住んでいる市区町村のお知らせを見てください。値引きを口実に、個人情報や手数料を求める不審な電話も起きています。国の値引きに手続きはないので、そうした電話には答えないでください。

灯油には別の支援があります。資源エネルギー庁は2026年3月19日から、灯油を含む燃料油の値段を下げるため、石油元売りに補助金を出しています。9月17日以降の支給単価は灯油1Lあたり51.0円です。終わる日は、9月30日時点のページには書かれていません。

電気代が払えないときは?——止まる前に予告がある

冬の請求が払えなくても、電気はすぐには止まりません。経済産業省の電力の小売営業に関する指針は、料金が払われずに契約を解除するとき、電力会社に15日程度前までの予告を求めています。実際に電気を止める送配電の会社も、5日程度前までに止める日を知らせます。

予告が来る前に、電力会社に電話して、いつまでなら払えるかを伝えてください。東京電力の従量電灯Bの支払期限は、検針日の翌日から数えて30日目です。止まるまでの流れと相談先は電気・ガス・水道の記事の「払えないとどうなる?」にあります。

終わりの判断——自分はどれか

  1. エアコン1台で冬を越す——設定を20℃にして、フィルターを掃除する。今日、窓に厚手で床まで届くカーテンを掛けられるか測る。
  2. 石油ストーブを使うつもり——賃貸の契約で使ってよいかを管理会社に聞く。去年の灯油が残っていれば使わず、買った店に処分を相談する。今日、灯油とガソリンの容器を別の場所に分ける。
  3. 請求書の数字が去年より大きく跳ねた——請求書のプラン名・契約アンペア・使ったkWh・燃料費調整額の4行を見る。今日、300kWhを超えた月がないか確かめる。
  4. 冬の請求が払えそうにない——支払期限の前に電力会社へ電話する。今日、請求書の支払期限の日付をカレンダーに入れる。

よくある質問(FAQ)

Q. 冬の電気代が高いのはなぜですか?

暖房で使う電気の量が増えるうえ、東京電力の従量電灯Bのように、使うほど1kWhの単価が上がるプランがあるからです。2人以上の世帯の1月の平均は529kWhで、300kWhを超えた分は一番高い段の単価になります。

Q. 燃料費調整額とは何ですか?

燃料の値段に合わせて、毎月1kWhあたりで電気代に足し引きされる調整額です。東京電力では3か月間の輸入価格から単価を決め、2か月後の電気代に反映します。関東の2026年11月分はマイナス5.33円で、差し引かれます。

Q. 再エネ賦課金は2026年はいくらですか?

1kWhあたり4.18円です。2026年5月検針分から2027年4月検針分の電気代に使われます。月260kWh使う東京電力の平均モデルでは1,086円です。

Q. エアコン暖房の設定温度は何度がいいですか?

資源エネルギー庁は、冬の暖房時の室温を20℃を目安にしています。2.2kWのエアコンで、外気6℃・1日9時間のとき、設定を21℃から20℃にすると年約1,650円の節約(1kWh31円で換算)です。

Q. 石油ストーブを使うときの注意点は何ですか?

給油の前に必ず消すこと、ガソリンを絶対に入れないこと、去年の灯油を使わないこと、タンクの蓋が閉まっているか確かめること、定期的に窓を開けて換気することです。

Q. 2026年の冬も電気代の補助金はありますか?

2026年9月30日時点で、10月使用分からの電気代の支援は発表されていません。2026年は1〜3月使用分と7〜9月使用分に値引きがありました。灯油には、2026年3月19日から元売りへの補助が出ています。

まとめ

冬の電気代は、使う量が増えることと、使うほど単価が上がることの2つで跳ねます。請求書は「基本料金+電力量料金+再エネ賦課金」で、電力量料金に燃料費調整額が足し引きされます。東京電力の平均モデルでは、11月分は9,561円です。

下げるための国の目安は室温20℃です。設定を1℃下げ、つける時間を短くし、フィルターを掃除し、窓には厚手のカーテンを掛けます。石油ストーブは消してから給油し、ガソリンを近づけず、換気を忘れないでください。10月使用分からの国の値引きは、まだ発表されていません。

出典(公式):東京電力エナジーパートナー「料金単価表‐電灯」/同「主な契約種別の料金計算式」/同「低圧の料金メニューの見直しについて」(2026年9月29日)/同「燃料費調整のお知らせ(2026年11月分)」/同「燃料費調整制度とは」/経済産業省「2026年度の賦課金単価」/資源エネルギー庁 省エネポータル「空調」/同「省エネ住宅」/資源エネルギー庁「この冬も、電気・ガス料金の支援を実施」/同「エネルギー価格の支援について」/同「中東情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置」/東京消防庁「冬季のガソリン・灯油の取扱いに注意しよう」/同「住宅で起きる一酸化炭素中毒事故に注意!」/消費者庁「シーズン初めの石油ストーブ安全大作戦」(PDF)/経済産業省「電力の小売営業に関する指針」(PDF)(すべて2026年9月30日確認)。料金は会社・プラン・地域で違います。自分の契約の料金表で確かめてください。

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日本人。省庁の告示・通達・Q&Aを原典のまま読み、在日ネパール・スリランカの友人から実際に聞いた困りごとを出発点にしています。確かめていないことは書きません。

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