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最終更新:2026年8月22日
この記事の結論(Summary)
- 保証人と保証会社は、別のものです。今の日本では、日本人でも保証人を立てず、お金を払って保証会社を使うのが普通になっています。
- その保証会社を、あなたは選べません。選ぶのは仲介の不動産屋です。裏を返すと、店を変えれば保証会社も変わります——断られた物件は、別の不動産屋でもう一度聞いてください。
- 審査は最大3つ。外国籍で止まるのは、たいてい最後の「大家の承認」です。保証会社に通ったのに断られたなら、あなたの書類に問題があったわけではありません。
- 選べるのは物件のほうです。保証人がいない人の道は3つ——保証会社を使う/保証人が要らない物件を選ぶ/UR賃貸。
- UR賃貸は「保証人ナシ」ですが、基準月収額が家賃の4倍です。週28時間で働く留学生は、自分の収入では届きません。ただし大学・専門学校などの学生は、親の収入か貯蓄が基準以上なら申し込めます。
- 保証会社を使っても、緊急連絡先は別に求められます。ここでつまずく人が多いので、先に頼んでおいてください。
これが分かると、断られた理由が自分の書類ではなく大家の側だと分かり、店を変えてもう一度聞くという次の一手が打てます。
「保証人」とは、あなたが家賃を払えなくなったとき、代わりに払う義務を負う人のことです。日本の賃貸では長いあいだ、これを親や親族が引き受けてきました。日本に親族がいない人には、はじめから用意できないものです。契約全体のしくみと初期費用の内訳は日本の賃貸契約のしくみにまとめています。
不動産屋を何軒も回って、同じ言葉で断られる
「保証人はいますか」と聞かれ、いない、と答える。そこで話が終わる。次の店でも同じことが起きる。日本語の問題でも、お金の問題でもないところで止まっているので、何を直せばいいのかが分かりません。
止まっている理由は、たいてい一つです。相手が言う「保証人」と、あなたが用意できるものが、そもそも違う種類のものだからです。

保証人と保証会社は、別のものです
収入の証明と、最初に払うお金をそろえて、部屋を申し込む。あなたの国では、それで大家は安心してくれるのかもしれません。日本では、家賃が止まったときに肩代わりする人か会社を、それとは別に求められます。そこを知らないまま店に入ると、最初の質問で話が止まります。
大家にとって怖いのは、家賃が入らなくなることです。昔はその不安を、借主の親族に肩代わりさせていました。今は、その役目をお金で引き受ける会社があります。家賃債務保証会社——ふつう「保証会社」と呼ばれるものです。
費用は保証料です。国土交通省の部屋探しのガイドブックによると、2年分の保証料として、家賃1か月分の30〜60%くらいを最初にまとめて払う形が多いとされています。安くはありません。それでも大家からすれば、素性の分からない親族より、審査をして記録を持っている会社のほうが確実です。だから今は、日本人が借りるときも保証会社を使うのが当たり前になりました。

ここが大事なところで、これはあなたにとって不利な変化ではありません。親族に頼めない人が、お金で同じ機能を買えるようになった、という話だからです。
その保証会社を、あなたは選べません
検索すると保証会社の比較記事がたくさん出てきます。読んでも役に立ちません。どの保証会社を使うかを決めるのは、あなたではないからです。
実務では、仲介する不動産屋が、自社の提携先のなかから選びます。最終的な決定権は大家にありますが、候補を並べるのは店のほうです。それでも、借主にできることはあります。国土交通省の登録制度のQ&Aは、登録の情報を「貸主や借主」が契約や物件選びの判断に使えると書いています。提示された保証会社が登録業者かどうかは、あなたが物件を決める材料になります。
ただし、ここには使い道があります。不動産屋が変われば、提携している保証会社も変わります。同じ物件を1軒目では「保証人と保証会社の両方が必要」と言われ、別の店では「保証会社だけでいい」と言われた——そういうことが実際に起きます。断られた物件を、あきらめる前にもう一度、別の不動産屋で聞いてください。同じ店で粘るより、こちらのほうが早いことがあります。

ですから、調べる先を変えてください。「どの保証会社か」ではなく「どの物件か」です。
保証人がいなくても借りられる、3つの道

1. 保証会社を使う
いちばん普通の道です。ふつうの賃貸に住めますし、物件の選択肢がいちばん広い。かわりに保証料がかかります。国土交通省のガイドブックでは、2年分で家賃の30〜60%くらいが多いとされています。もともと家賃4〜7か月分が目安の初期費用に、さらに上乗せされる形です。部屋の探し方で書いたとおり、この総額を最初に見ておかないと、内見のあとで詰みます。
2. 保証人が要らない物件を選ぶ
シェアハウスや家具家電つきの短期賃貸は、はじめから保証人を求めない仕組みで作られています。敷金・礼金・仲介手数料もかからないことが多く、着いたその日から住めます。ゆずるのは、風呂や台所を他の人と使うことです。シェアハウスとマンスリーマンションに、向かない人のことも含めて書いています。
3. UR賃貸住宅
公的な賃貸住宅で、公式に「礼金・仲介手数料・更新料・保証人が不要」と書かれています(UR都市機構「URのメリット」)。外国籍でも、永住者・特別永住者・中長期在留者なら申し込めます。
UR賃貸は「保証人ナシ」。留学生は親の収入が条件になります
URには保証人が要らないかわりに、基準月収額という条件があります。家賃82,500円未満の部屋なら(一人で申し込む場合は62,500円未満)、家賃の4倍の月収が必要です。家賃6万円の部屋を借りるなら、月に24万円。過去1年の年収を12で割った額で見られます(UR都市機構「お申込み資格」)。
週28時間の資格外活動(出入国在留管理庁「『留学』の在留資格に係る資格外活動許可について」)で働く留学生が、自分の収入で月24万円に届くことはまずありません。
ただし学生には特例があります。UR都市機構「お申込み資格」によると、大学・高等専門学校・専修学校に在学する満18歳以上の学生は、自分の収入が足りなくても申し込めます。条件は2つです。親など扶養している親族の平均月収が基準月収額以上あるか、貯蓄が基準貯蓄額以上あること。そして、その親族が家賃の支払いについてあなたと連帯して責任を負うと約束することです。親の収入で条件を満たせるなら、留学生でもURは選択肢に入ります。日本語学校は、専修学校の認可を受けた学校でなければこの特例に入りません。

敷金も月額家賃の2か月分が必要で、そこも軽くありません。ただ、貯蓄が家賃の100倍あるか、家賃を1年分以上前払いできれば、月収が足りなくてもURに申し込めます。
逆に、技術・人文知識・国際業務や特定技能でフルタイムで働いている人には、これはかなり良い条件です。保証会社の初期費用も更新料も要らず、2年ごとの更新料もない。長く住むほど差が開きます。永住権を目指しているなら、住居費を抑えられるぶん貯蓄の記録にも効きます。
審査は1つではありません。外国籍で落ちるのは、たいてい最後です
「審査」とひとことで呼ばれますが、通る関門は最大で3つあります。保証会社の審査、管理会社の審査、そして大家の承認です。

保証会社が見るのは、家賃を払い続けられるかどうか。収入と支払いの記録から、わりあい機械的に判断します。ここで国籍そのものが理由になることは、あまりありません。日本語が上手いかどうかも審査項目ではありません。在留期間は見られるので、契約が2年で在留カードの期限が1年後なら、更新の予定を説明できるようにしておいてください。それだけで通ることもあります。
問題は最後です。保証会社の審査に通ったあとで、大家の承認で止まることがあります。ここには人の判断が入ります。断る理由として実際に挙がるものに、「以前に外国籍の入居者とトラブルがあって、それ以来こわい」というものがあります。あなたのことではなく、会ったこともない別の誰かの話です。
不本意な話ですが、知っておく意味はあります。保証会社に通ったのに断られたのなら、あなたの収入や書類に問題があったわけではない、ということだからです。直すところを探して時間を使うより、次の物件へ、あるいは別の不動産屋へ動いたほうが早い。外国人の入居を歓迎している物件を最初から選ぶほうが、結局は近道になります。
そして、つまずきやすいのがもう一つ。保証会社を使う場合でも、緊急連絡先は別に求められます。これは家賃の義務を負う人ではなく、連絡がつく人です。学校の先生、勤務先の人、日本に住む友人でかまいません。ただし当日いきなり名前を書くわけにはいかないので、部屋を探し始める前に一人お願いしておいてください。
その保証会社が登録業者かどうかは、自分で確かめられます
国土交通省に家賃債務保証業者登録制度があります。一定の要件を満たした会社を国が登録して、名簿を公開しているものです。
注意してほしいのは、この登録は任意だという点です。登録していなくても保証業はできます(国土交通省「家賃債務保証業者登録制度」)。つまり、登録が無いから違法ということではありません。ただ、国が要件を確認した会社かどうかは、名簿を見れば自分で分かります(国土交通省「登録家賃債務保証業者一覧」)。提示された保証会社の名前を控えて、契約書にサインする前に一度調べてみてください。

保証人を探すところから始めなくていい:クロスハウス
東京を中心にシェアハウスと家具家電付き賃貸を運営しています。公式のよくある質問に「保証人は必要ですか? → いいえ、保証人は不要です」と明記されています(2026年8月21日確認)。
- 保証人・敷金・礼金・仲介手数料がすべて不要。保証会社の初期費用も上乗せされません
- サポートがネパール語・シンハラ語を含む8言語。サイトの表示もネパール語・ベトナム語などに切り替わります
- 来店せずに契約でき、最短1か月から住めます
- 正直に:宣伝の「初期費用3万円」は総額ではありません。これとは別に初月の家賃がかかります。共用部分もあるので、自分の風呂と静けさが要る人には向きません
費用と条件は2026年8月21日時点で各社の公式サイトを確認したものです。契約前に総額を必ず確認してください。参考(公式):国土交通省「家賃債務保証業者登録制度」/国土交通省「登録家賃債務保証業者一覧」/UR都市機構「お申込み資格」/UR都市機構「URのメリット」/出入国在留管理庁「『留学』の在留資格に係る資格外活動許可について」/国土交通省「部屋探しのガイドブック」/国土交通省「家賃債務保証業者登録制度 Q&A」(2026年9月26日確認)
よくある質問(FAQ)
Q. 保証人がいないと、日本で部屋は借りられませんか?
借りられます。今は日本人でも保証人を立てず、お金を払って保証会社を使うのが普通です。保証人が要らない物件を選ぶ道もあります。保証人がいないこと自体は、部屋を借りられない理由になりません。
Q. どの保証会社を選べばいいですか?
選べません。実務では仲介の不動産屋が自社の提携先から選び、最終的な決定権は大家にあります。比べる意味があるのは保証会社ではなく物件のほうです。
Q. 保証会社の審査に通ったのに断られました。なぜですか?
審査は最大3つあり、保証会社のあとに管理会社と大家の承認が続きます。大家の判断には人の感情が入り、以前に外国籍の入居者とトラブルがあったから、という理由も実際にあります。あなたの収入や書類の問題ではないので、直すところを探すより、別の物件か別の不動産屋に動くほうが早いです。
Q. 1軒の不動産屋で断られたら、その物件はあきらめるしかないですか?
あきらめる前に、別の不動産屋で同じ物件を聞いてください。提携している保証会社は店ごとに違うので、1軒目で「保証人も保証会社も必要」と言われた物件が、別の店では「保証会社だけでいい」になることがあります。
Q. 保証会社にはいくら払いますか?
国土交通省のガイドブックによると、2年分の保証料として家賃1か月分の30〜60%くらいを最初に払う形が多いとされています。もともとかかる敷金・礼金・仲介手数料に上乗せされるので、初期費用の総額を先に聞いてください。
Q. 保証会社を使えば、緊急連絡先は要りませんか?
別に必要です。緊急連絡先は家賃を払う義務を負う人ではなく、連絡がつく人です。学校の先生、勤務先の人、日本に住む友人でかまいません。部屋を探し始める前に、一人お願いしておいてください。
Q. 留学生でもUR賃貸に申し込めますか?
申し込めることがあります。ふつうは家賃の4倍の月収が必要で、家賃6万円なら月24万円です。週28時間の資格外活動では届きません。ただし大学・高等専門学校・専修学校に在学する満18歳以上の学生は、親など扶養している親族の平均月収か貯蓄が基準以上あり、その親族が支払いを連帯して約束すれば申し込めます。
Q. 審査に日本語の能力は関係ありますか?
審査項目ではありません。見られるのは収入・在留期間・連絡がつくかどうかです。ただし契約内容を理解できることは求められるので、分からない条項はその場で聞いてください。
まとめ
- 保証人と保証会社は別のもの。今は日本人も保証会社を使うのが普通
- 保証会社は借主が選べない。選ぶのは仲介の不動産屋——だから店を変えると条件が変わる
- 審査は最大3つ。止まるのはたいてい最後の大家の承認で、それはあなたの書類のせいではない
- 道は3つ——保証会社を使う/保証人が要らない物件/UR賃貸
- UR賃貸は月収が家賃の4倍必要。学生は、親の収入か貯蓄が基準以上なら申し込める
- 緊急連絡先は保証会社と別に要る。探し始める前に一人頼んでおく
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