増やす力|お金に働いてもらう

四 ・ 増やす力 ・ GROW

自分が働くのをやめても、お金には働いてもらう。

増やす力でいちばん効く道具は、才能でも情報でもありません。時間です。そして外国人には、日本にいる間しか使えない制度と、帰るときに終わる制度があります。

なぜ「増やす力」が四番目なのか

増やす話から始める人は多いですが、順番としては最後から二番目です。理由は単純で、守りが弱いまま増やそうとすると、増える前に失うからです。

そして増やすには元手が要ります。元手は、支出を締めて(貯める)、収入を上げて(稼ぐ)作ります。だからこの順番になります。

元手ができたら、あとは時間に働いてもらいます。増やす力で唯一、誰にも真似できない優位が「早く始めたこと」です。これだけは、あとから取り返せません。

外国人には、二つ特別な事情があります

一つめ。日本の非課税制度(NISA)は、日本に住んでいる間だけのものです。日本を出て非居住者になると、口座は原則としてなくなります。日本人の海外赴任向けに救済策はありますが、留学の終了や自己都合の帰国では使えません。

二つめ。払った年金は、帰るときに一部が戻ります。脱退一時金といいます。ただし請求には期限があり、何もしなければ戻りません。

つまり「いつ日本を出るか」から逆算しないと、増やす力の答えが出ません。数年で帰る人と、永住を考えている人とでは、やるべきことが違います。

この力は、日本を出ても使えます

ここが五つの力の中で、いちばんはっきりしているところです。

NISAという名前は日本のものです。帰国すれば、あなたの手元から消えます。脱退一時金も日本の制度です。だから「制度を覚える」のは、日本にいる間だけの話です。

でもその下にある原則は、どこの国でも、いつの時代でも同じです。

  • 早く始めた人が勝つ——時間だけは、あとから買えません
  • 手数料の低いものを選ぶ——毎年引かれるものは、複利で効いてきます
  • 途中で売らない——下がったときに売ると、下がった分が確定します
  • 一つに賭けない——分けておけば、一つ外れても終わりません
  • 使う予定のあるお金は、増やそうとしない——来年使うお金は、現金のままが正解です

この五つは、日本にもあなたの母国にもあります。制度の名前と税率だけが違います。だから、日本で覚えるべきなのは制度ではなく、この五つのほうです。

そしてこれは、あなたの子どもや孫にそのまま渡せます。あなたが日本で覚えた「早く始める」「途中で売らない」は、20年後の別の国でも同じように効きます。お金そのものより、これを渡すほうが長く残ります。

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元手を作るところは二 貯める力に、税金を減らして手元を増やす方法は国外に住む家族の扶養控除にあります。

増やせるようになったら、最後のステップへ

守って、貯めて、稼いで、増やす。その全部は、最後に使うためにあります。使い方を知らないまま増やし続けても、数字が増えるだけです。

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