日本で留学生活をするとき、「医療(いりょう)」のことはとても大切です。特に病気やけがをしたとき、病院の費用(ひよう)が高いと、生活に大きな負担(ふたん)になります。そこで重要になるのが 国民健康保険(こくみんけんこうほけん) です。
この制度に入っていれば、病院に行ったときの医療費が 3割負担 になります。つまり、1万円の治療費がかかった場合、自分で払うのは3,000円で済みます。外国人留学生も原則として加入が義務(ぎむ)です。
📌 翻訳ページもありますが、この記事は 日本語能力試験(JLPT)N2〜N3レベル を想定して書いています。日本語の勉強にもなるので、日本語でも読んでみてください。翻訳ページを先に読んでから日本語ページを読むと、さらに理解が深まります。
1. 国民健康保険(こくみんけんこうほけん)とは?
日本で生活している外国人留学生も、日本人と同じように病気やけがをすることがあります。そのときに役立つのが 国民健康保険(こくみんけんこうほけん) です。よく「国保(こくほ)」とも呼ばれています。
国民健康保険に加入すると、病院に行ったときの医療費が大幅に安くなります。日本では、医療費のうち 70%を保険でカバーしてもらえ、本人が払うのは30%だけ です。たとえば、10,000円の治療を受けた場合、実際に払うのは3,000円で済みます。
加入が必要な人
- 日本に 3か月以上滞在する外国人留学生
- 他の健康保険(例:会社の社会保険)に入っていない人
入国して住民登録をしたら、市役所で国民健康保険に加入する必要があります。もし加入しなければならないのに放置すると、あとで さかのぼって保険料を請求される こともあります。
ポイント
- 国民健康保険は「日本で安心して生活するための基本制度」
- 医療費の自己負担が大幅に少なくなる
- 外国人留学生も 必ず加入が必要
2. 加入の手続き
外国人留学生が日本に来て、国民健康保険(こくみん けんこうほけん)に入るときは、まず 住んでいる市区町村の役所 に行く必要があります。国民健康保険は国が運営しているものではなく、住んでいる地域(市役所・区役所・町役場)が窓口になっているからです。
どこで手続きするの?
- 住んでいる住所のある 市役所・区役所・町役場
- 役所の中では「国民健康保険課」「保険年金課」などの窓口
👉 ポイントは「自分の住所で決まる」ということです。違う市区町村の役所では手続きできないので注意しましょう。
必要な書類
国民健康保険に加入するときに、一般的に必要となるのは以下のものです。
- 在留カード(ざいりゅうカード)
- パスポート
- マイナンバーカード(または通知カード)
- 印鑑(いんかん)※サインでOKの市区町村もあります
- 学生証(求められる場合があります)
👉 市区町村によって少し違いがあるので、事前に公式サイトで確認するのがおすすめです。
いつまでに手続きすればいい?
日本に住み始めてから 14日以内 に加入の手続きをしなければなりません。もし遅れてしまうと、その間に病院に行った医療費が全額自己負担(じこふたん=100%支払い)になってしまいます。
たとえば…
4月1日に日本に来て、5月に国民健康保険に加入したとします。
この場合、4月に病院に行ったときの医療費は全額自己負担になり、あとから国民健康保険での払い戻しはできません。
👉 日本に来たら、できるだけ早く手続きするのが大切です。
3. 保険料(毎月払うお金)
国民健康保険に入ると、毎月「保険料(ほけんりょう)」を払う必要があります。これは、みんなでお金を出し合って、病気やけがのときに助け合うためのお金です。
保険料はいくら?
保険料は 住んでいる市区町村によって違う ので、全国どこでも同じ金額ではありません。
また、保険料は「前年の所得(しょとく=収入)」をもとに計算されます。
👉 留学生の場合、多くの人はまだ日本で働いた収入が少ないため、保険料は比較的安くなることが多いです。
学生が支払う保険料の目安
地域によって変わりますが、
- 月に 1,000円〜2,000円程度 の人もいれば、
- アルバイトをしていて収入が多い人は、3,000円〜5,000円程度 になることもあります。
👉 自分の住んでいる地域の役所で確認するのが一番確実です。
支払い方法
保険料の支払いには、いくつか方法があります。
- コンビニや銀行で払う(納付書を使う)
- 口座振替(自分の銀行口座から自動で引き落とし)
毎月払うのが基本ですが、まとめて数ヶ月分を払うことも可能です。
払わなかったらどうなる?
もし保険料を払わないと…
- 保険証が使えなくなる可能性がある
- 病院に行っても全額を自分で払う必要が出てくる
- 延滞金(えんたいきん=遅延のペナルティ)がつくこともある
👉 生活が大変で払えないときは、そのままにせずに役所に相談しましょう。分割払いや減額制度を利用できる場合があります。
4. 保険証の使い方
国民健康保険に入ると、「保険証(ほけんしょう)」がもらえます。これは、日本で生活する外国人留学生にとって とても大事なカード です。
保険証はどんなもの?
- 名前、生年月日、住所が書かれているカード
- 病院や薬局で見せることで、医療費の一部を国が負担してくれます
👉 保険証はいつも財布やカードケースに入れて持ち歩くのがおすすめです。
病院での使い方
- 病院の受付で「保険証」を見せる
- 自分の名前や生年月日を伝える
- 治療が終わったら、自己負担(30%)だけを払う
例:診察料が1万円 → 実際に払うのは3,000円
薬をもらうとき
病院で処方箋(しょほうせん=薬の指示書)をもらったら、薬局に持って行きます。
薬局でも保険証を見せると、薬代も3割負担になります。
保険証がないとどうなる?
もし保険証を忘れたり、まだ手元にない場合は、いったん全額を払わなければなりません。
ただし、後から領収書を持って役所に行けば、7割分が払い戻されます。
👉 「保険証を忘れた=損をする」わけではありませんが、手続きが面倒になるので注意しましょう。
保険証の注意点
- 引っ越したら、すぐに住所変更の手続きをする
- 有効期限があるので、更新を忘れない
- 他人に貸したりすると、法律違反になります
5. 医療費が安くなる仕組み
国民健康保険に入ると、病院や薬局での費用が大きく下がります。これは、みんなでお金を出し合って助け合う仕組み だからです。
自己負担は30%
ふつう、日本での医療費はとても高いです。
でも、国民健康保険に入っていれば、医療費の3割だけを払えば大丈夫 です。
例:
- 1万円の診察 → 自分は3,000円だけ
- 5万円の手術 → 自分は15,000円だけ
👉 残りの7割は、国民健康保険が支払ってくれます。
高額療養費制度
もし大きな手術や入院で、1か月にたくさんのお金がかかった場合でも安心です。
「高額療養費制度」を使うと、上限額以上のお金は返ってくる 仕組みがあります。
上限額は年齢や収入によって違いますが、たとえば留学生なら数万円程度でストップします。
👉 病院の窓口で「高額療養費制度について知りたい」と聞けば、説明してくれます。
医療費控除(アルバイトをしている人向け)
もしアルバイトをしていて、1年間の医療費が10万円以上かかったら、確定申告でお金が戻ってくる こともあります。
これは少しむずかしい制度なので、学校の先生や市役所で相談してみると良いです。
6. 外国人留学生が気をつけるポイント
国民健康保険はとても安心できる制度ですが、外国人留学生ならではの注意点もあります。
① 入国してから14日以内に加入
日本に住む人は、必ず国民健康保険に入らなければならない と法律で決まっています。
入国してから14日以内に市役所で手続きをする必要があります。
👉 遅れると「未加入期間」の保険料もまとめて請求されるので注意です。
② アルバイト先の保険との違いに注意
もしアルバイトをしていて、会社で「社会保険」に入る場合は、国民健康保険には入りません。
どちらか片方だけになります。
👉 学生の多くは国民健康保険に入っています。
③ 母国に一時帰国しても保険料はかかる
夏休みや冬休みに母国へ帰っても、日本に住民票がある限り、保険料はかかります。
長期間帰国する予定があるときは、市役所で「海外転出届」を出すと、その間の保険料を払わなくてよくなります。
④ 保険証は大事に保管
国民健康保険証は、病院でとても大事なカードです。なくすと再発行に時間がかかります。
👉 財布やカードケースに入れて、常に持ち歩くようにしましょう。
⑤ 母国での医療費にも一部使える
条件はありますが、母国に一時帰国したときに病気やケガをして、日本の国民健康保険に申請すれば、一部の医療費が戻ってくる制度(海外療養費制度) もあります。
ただし申請は少し複雑なので、事前に市役所で確認すると安心です。
7. まとめ
日本で生活する外国人留学生にとって、国民健康保険はとても重要な制度です。
- 日本に住む人は全員加入が義務
- 医療費が3割負担で済むので安心
- 保険料は収入や住んでいる自治体によって変わる
- 加入や保険証の更新は市役所で手続き
- 外国人留学生は特に「加入忘れ」「アルバイトとの保険の違い」「長期帰国時の扱い」に注意
国民健康保険に入っていれば、病気やケガのときに大きなお金の心配をせずに済みます。安心して勉強やアルバイトに集中できるため、留学生活に欠かせない制度です。
📌 翻訳ページもありますが、この記事は N2〜N3レベルの日本語 で書いています。日本語の勉強にもなるので、ぜひ日本語でも読んでみてください。翻訳ページを先に読んでから日本語ページを読むと、日本語学習の助けになります。
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